県鳥取県土整備事務所の2024年度予算は、未発注の災害復旧費を加えると110億円余りの規模になることが明らかになった。同事務所の清水丈二所長は本紙の取材に対して「まずは災害復旧工事を早期に発注し、一日も早い地域の復興に力を注ぐ」と説明したほか、通常の事業についても計画的に工事を進めていくことなどを話した。
国の認証を受けた今年度の予算は、道路が橋梁補修などに8億2000万円、交通安全対策が県道三代寺宮下線の中郷町屋工区や若葉台東町線・修立工区などに3億1500万円。社会資本整備は県道網代港岩美(T)線の田後工区などに2億1000万円。防災安全交付金は、県道福部(T)線の細川工区などに1億3300万円。高住〜良田工区、蔵田工区の重点改良に2億5000万円。岩美町から受託している町道陸上中央線の斜面対策に6000万円。通学路対策に2億5000万円のほか、交通安全対策7200万円、災害防除8600万円、舗装補修6000万円。街路は2億6000万円で吉成宮長工区と岩倉工区を促進する。一方、単県事業には9億4000万円を投じる。
河川は、ダムメンテナンスや塩見川に2億7800万円。大井手川、湖山川、野坂川、浜村川の改修や海岸の調査に4億2600万円。単県事業は総額で9億円。砂防関係は見生寺谷川、北谷川、不動谷川、赤井谷川などの通常砂防に約2億円、急傾斜地崩壊対策は大門、卯垣4丁目、宮谷、浜村B・C地区などに3億2000万円。単県は急傾斜地対策などに約3億円が配分されている。
また、災害復旧工事は道路、河川、砂防などの42億円(41件)を段階的に発注することにしており、多くは1億円以上の規模になる見通し。
清水所長は「県民の安心と安全を守る最前線の事務所。災害復旧を含む防災対策や道路の整備など、暮らしを支える取り組みを全力で推進する」と話している。
日刊建設工業新聞