県がPFI(BT方式)で計画する県営住宅上粟島団地建替事業=米子市彦名町=で、整備に伴い発生する余剰地の活用例を示した。事業者からの事業提案項目に含める方針としており、福祉施設、生活利便施設、住宅用地を想定しているという。
事業を巡っては、実施方針と要求水準書案の公表に向け、県が最終調整中。米子市内で17日に開いた公営住宅の木造化研修会で、調整中の内容について説明した。
建替事業は、既存の上粟島団地(4棟48戸)と、富益団地(22棟88戸)を集約し、3棟60戸を上粟島団地内に整備する計画。同団地内での既存棟の解体で、余剰地が出る予定となっており、県は活用案を提案内容に含める方針でいる。
説明によると、福祉施設、生活利便施設、住宅用地の3分野を見込んでおり、福祉施設は居宅介護サービス施設や地域包括支援センターなど。生活利便施設は物販小売店舗、飲食店、サービス業店舗などで、住宅用地はZEHを推進する分譲住宅に期待しているとした。余剰地は事業者に有償で県から取得してもらう。
新設する3棟については、在来工法、CLT工法を各1棟以上求め、各1棟とする場合、残る1棟は鉄筋コンクリート造などを認める構え。設置する太陽光発電設備は計画敷地で30キロワットを目安としたいという。
実施方針と要求水準書案の公表時期については、今月下旬をめどとしつつ、5月に入る可能性もあると説明。その後は、7月中旬の入札公告、入札説明書の公表、コンセプト内容や事業の理解度をもとに判断する1次審査を10月上旬に行い、2025年1月上旬に価格提案や公開型プレゼンによる2次審査を実施。
同中旬に落札者を決め、3月の契約を見込んでいるとした。
日刊建設工業新聞