県土整備部は、24年度の国庫補助と交付金を活用して整備する砂防・急傾斜地崩壊対策事業をまとめた。国から認められた予算ベースは総額29億4300万円で、ほぼ前年度(29億5400万円)並みの規模が確保できた。
同部治山砂防課の説明によると、砂防事業の主なカ所は、小谷川(智頭町智頭)の透過型堰堤に8000万円、下曹源寺谷川(三朝町曹源寺)の透過型堰堤に7000万円。また、日の詰川(江府町俣野)は透過型堰堤のスリット部に6000万円を充て、2支流のうち1施設を完成させる。
急傾斜事業では三部地区(伯耆町)の吹き付け法枠工に8000万円で秋ごろから着工。卯垣4丁目地区(鳥取市)は待ち受け擁壁に5000万円を配分する。
国から内示された予算は、県が当初予算で見込んだ額を上回っており、同課は「6月補正」に2億4000万円あまりを要求して帳尻を合わせる。このため、卯垣地区や見生寺谷川(鳥取市青谷町紙屋)など一部カ所は、6月補正後に予算配分して施設整備を進める。
治山事業は11.2億円
また、24年度の治山事業は11億2100万円で、前年度(10億9700万円)を若干上回った。41地区を対象に山腹崩壊などの対策に取り組む。余戸地区(鳥取市佐治町)は、昨年の台風7号によって国道と河川に土砂を流出させており、土留工と谷止工、法枠工の設計に着手。坂原地区(智頭町)は4500万円で谷止工と流路工を整備する。赤松地区(大山町)は荒廃斜面の保護工を23年度補正と合わせての発注を検討。そのほか曹源寺地区(三朝町)は老朽化した谷止工と護岸を修繕し、深山口地区(江府町)では工事用道路から今年度、谷止工の本体に着工する。
日刊建設工業新聞