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滋賀産業新聞
2024/04/19

【滋賀】草津市 高穂中学校の施設改修

 草津市は、老朽化が著しい高穂中学校の施設改修事業について、長寿命化整備事業としての全体整備から、不具合が生じている箇所から優先して整備し、長期にわたって工事を実施していく「部分改修事業」に切り替える可能性が浮上している。
 関係者によると、校内敷地が狭いことから仮設校舎が設置できない状況を踏まえ、従来の長寿命化整備事業として検討・協議を進めてはいるものの進みが遅く、解決策を見出すために違う観点で問題と向き合った結果、上述した部分改修事業に切り替える方が現実的ではという声が上がったとのこと。今後は、関係者らの声を吸い上げながら、結論付けていく方針。24年度内には一定の方向性を示す可能性がある。
 主な整備対象は、同中学校(追分7丁目6―1)敷地内にある教室棟(RC造5階建、延約4808平方b)と管理棟(RC造3階、延1448平方b)の2棟。83年建設で老朽化が進み各所で不具合が生じている。
 同中学校は、草津中学校から分離し84年に開校。学区内の宅地開発や工業化による在籍生徒数の増加による教室不足解消のため、過年度には開校時の普通教室棟の増築整備を実施。その他、バリアフリーや修繕整備は適時に行っていた。
 関連して、将来的な施設整理の基礎となる「公共施設白書」において、建築年数の経過とともに建物の老朽化が進むことから、現在の施設の機能を維持するためには、建物の大規模改修(部位や設備の更新)や、耐用年数の過ぎた建物の建替えが必要と示しており、その費用は、今後60年間の保全費と建替え費の総額を推計すると約1534億円と見込んでいる。財政が逼迫する現況の改善として、修繕や更新などを計画的に実施することで建物の長寿命化を実現し、建替え周期を延ばすことにより将来コストの減少を図ることを目標として定めた。同工事もその一環で、市は引き続き各教育施設の長寿命化整備等を推進し、適正な公共施設総量を図ってく方針だ。

提供:滋賀産業新聞