新発田地域広域事務組合(管理者・二階堂馨新発田市長)が2カ年で着工予定の新庁舎整備工事は、組合議会7月定例会で請負承認されることが有力視され、建築および設備工事の分割発注が見込まれている。
広域消防本部・新発田消防署(新栄町1丁目地内)、広域合同庁舎(中央町5丁目地内)の老朽化が著しいことから移転し、複合・集約化を図るとともに、消防防災業務を含む各種広域行政機能を効率的、効果的に推進するのが狙い。
計画によると、建設規模は耐震構造のRC造3階建てで、庁舎棟(純ラーメン構造)が延べ3564平方メートル、主訓練棟(耐震壁付きラーメン構造)が182平方メートル、副訓練棟(同)404平方メートル。内部は1階を新発田消防署、2階が消防本部、3階が広域事務局。移転先は国道7号沿いに面したアクセス良好な二葉小学校隣接地(中田町3丁目地内、市有地1万7781平方)。現在、建設用地となる市維持管理事務所の解体工事(施工=成和建設)が行われている。工期は7月31日まで。なお、新庁舎完成後には既存施設(消防本部、消防署、合同庁舎)は解体される予定だ。設計は佐藤総合計画・巧設計JVが担当。
基本方針には「地域住民の暮らしを守る、安心・安全の拠点」を掲げ、シンプルで機能を凝縮した庁舎を整備する。防災啓発として訓練の見学スペースや展示コーナーを設けるほか、建物を高断熱構造、太陽光発電および雨水を再利用する施設を整備し、カーボンニュートラル(CN)を考慮した地球にやさしい庁舎を目指す。また、新庁舎への円滑に移行するため、消防通信指令設備のシステム更新(施工=富士通ゼネラル)も計画されている。
2024年度当初予算には工事監理委託料2147万2000円や、工事費6億6198万円を計上するとともに、債務負担行為として限度額29億7283万8000円を設定。期間は25年度まで。進ちょくは24年度が約20%、25年度は約80%となっている。