長崎県建設業協会の根〆会長 発注者・会員に呼び掛け (一社)長崎県建設業協会の根〆眞悟会長は、会員対象に実施した担い手確保と働き方改革に係る実態調査の結果を踏まえ、会員や発注者に対する経営や施策の方向性をまとめた。このうち発注者に対しては、会員が働き方改革に向けた各種取組を進めているが、その経費が負担になっているとし、実態に合った積算・見積採用の推進を求めていく。今後さまざまな機会を通じて発信・周知していく。
実態調査では、売上規模が小さくても、給与の引き上げや週休二日の実施、新卒採用に取り組んでいる会員がいた。根〆会長は、「その努力の差が今後でてくる」とし、会員に対し▽新卒採用や人材の流出防止のために、会員企業の昇給や休日日数の状況を参考にしてほしい▽残業規制の対策が、多くの企業で実行されているので参考にしてほしい▽ICT/DX技術は、企業規模関係なく進められている。省力化や必要不可欠な技術として、他社に遅れないよう取り組んでほしい―と呼びかけた。
発注者に対しては、会員企業の多くが昇給や休日日数の増加に取り組み、残業規制対策も進めていく事を挙げ、「そのための経費は、企業として多大な負担になり、工期が伸びることで生産性も落ちてしまう」と指摘し、現場経費や一般管理費の引き上げはもちろん、実態と合った積算や見積もり採用をさらに進めるなど、利益が出るような対応策を求めていく。
このほか▽休日確保や残業時間削減へ、書類簡素化の一層推進を▽会員企業の多くは、情報共有システムや遠隔臨場システムを利用、もしくは、今後利用したいと考えている。発注者としても、一層の普及に向け積極的な対応を(システムの統一化など)。電子契約や電子保証についても早急な推進を▽残業規制への対策やICT/DXへの取り組み方について、企業への研修会を協会とともに開催を―などを提言していく考えだ。