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建設経済新聞社
2024/04/15

【京都】南田辺西地区のフードテック拠点 フジタで土地区画整理事業

 京都府所有の京田辺市南田辺西地区の土地の一部について、潟tジタが土地区画整理事業により開発。民間活力により食の最先端技術(フードテック)の分野における研究施設・生産施設の集積を目指す。
 府の京都フードテック基本構想では、構想を実現する方策の一つとして、「食」の最先端研究と関連製造企業の集積拠点の整備を盛り込み、けいはんな学研都市エリアの南田辺、狛田地区(京田辺市及び精華町)に、機能性表示食品や次世代食品、冷凍流通技術など、最先端領域の研究と、特色のある「食」関連製造企業の集積拠点「けいはんなフードテックヒル(仮称)」を整備する。
 京田辺市南田辺西地区は、区画整理により開発。事業施行者は公募の結果、潟tジタ(東京都渋谷区)が選ばれた。同社の提案では「フードテック・スマートバレー」をまちづくりコンセプトに設定。食に関するイノベーション創出の場としてフードテック分野における研究施設・生産施設の集積を目指し、付加価値の高い次世代型産業用地「スマートバレー」の創出を図る。
 土地利用計画によると、幅員30mのシンボル道路、幅員14mの区画道路を配置。敷地のほぼ中央にシンボル公園(1万5500u)を配置するとともに、緑地公園(約7000u)を配置する。歩行者専用デッキを配置し、シンボル道路の東西に位置するシンボル公園をつなぎ、回遊性を向上させる。
 ゾーニングとして、地区の中心的な役割を担う施設整備を推進するゾーン「センターゾーン」、産学連携の場を目指すゾーン(スタートアップ支援の拠点整備を検討)「インキュベーションゾーン」、研究機能主体型の企業を誘致するゾーン「研究開発ゾーン」、生産機能主体型の企業を誘致するゾーン「生産開発ゾーン」を配置する。
 同社により、区画整理として自らの費用で事業準備(調査・設計等)及び実施(造成・インフラ整備等)、開発後の宅地を自ら処分して投下した費用を回収する。宅地の処分方法は研究施設及び研究開発型産業施設の誘致とする。
 協力・連携企業は、大和ハウス工業梶Aソフトバンク梶A東急不動産梶ADaigasエナジー梶B
 当初計画案によると、令和6年初頭に造成・インフラ整備等の工事に関する協定書の締結、6年春頃に事業認可、造成工事等に着手。8年秋以降に順次土地引渡し開始の予定。
 対象の京田辺市三山木奥山田148−1他の約60f(区画整理対象は約48f)は、平成24年1月に日本生命保険相互会社が府へ寄付を申し出。平成25年1月に寄付契約書が締結され、府への所有権移転が完了した。
 府とフジタは、令和4年9月14日付で南田辺西地区土地区画整理事業に関する覚書を締結。覚書に基づき、企業誘致活動は府と同社が協力して行う。
 なお開発予定地には、(仮称)南田辺西地区土地区画整理事業として、開発行為等計画の概要を示す看板が令和5年1月中旬に設置。それによると、開発者は潟tジタ西日本開発事業部(大阪市北区)。開発区域は京田辺市三山木奥山田他の約43万1000u。工事予定期間は令和6年4月〜10年3月までとなっている。