水資源機構利根川下流総合管理所は1日、利根川河口堰(東庄町、茨城県神栖市)と黒部川水門(東庄町)の大規模地震対策に着手すると発表した。対策内容は、ゲート扉体の取り替え、門柱の耐震補強、管理橋の耐震補強、下流護床の復旧、開閉装置更新ほか。総対策費550億円を投じ、2038年度までに完了する予定。
両施設は、流水の正常な機能の維持、水道用水・工業用水・農業用水の安定供給、塩害防除を目的としている。
利根川河口堰は、総延長834m(可動部465m、固定部369m)で、制水ゲート7門、調節ゲート2門、閘門ゲート2門(左岸側)が設けられている。また、左右岸に魚道がある。
黒部川水門は、総延長55・4mで、制水ゲートと閘門ゲート各2門で構成。
大規模地震に対する耐震性能を確保することにより、流水の正常な機能の維持や塩害防除などを図り、都市用水および農業用水の安定供給と安全な施設管理を実現する。両施設の運用を継続しつつ、関係機関と調整を図りながら、計画的かつ的確な進捗に努める。