野田市水道部は「上花輪浄水場再構築等建設事業」の公募型プロポーザルを5月に公告し、第4四半期に特命随意契約を締結する予定だ。老朽化や耐用年数の経過により早急に更新が必要なポンプ室や機械・電気設備などについて、耐震対策および浸水対策を図りながら再構築する。当初は上花輪浄水場を休止または廃止し、中根配水場に上花輪浄水場の給水エリアをカバーする配水池や配水設備を建設する「配水池等水供給システム建設事業」として計画していたが、2度にわたる公募型プロポーザルの不調などを経て、上花輪浄水場の一部施設を優先し、再構築を実施する方針に転換した。
当初予算に「上花輪浄水場再構築等建設事業」として、総額24億5102万円の5か年継続費を設定した。年割額は、2024年度165万円、25年度1億8579万円、26年度3億8505万5000円、27年度14億4848万円、28年度4億3004万5000円。
「配水池等水供給システム建設事業」は、調査、測量、詳細設計、施設建設工事、機械設備・電気設備工事および総合的な施工監理業務等を一括して発注するDB方式で計画していた。
21年度に公募型プロポーザルを2度にわたって公告したが、参加事業者がおらず不調となったため、事業内容の再検討を実施。上花輪浄水場の取水・浄水施設を廃止の上、配水施設については浸水対策を図りながら再構築し、中根配水場において中根・上花輪の両浄水場のバックアップ機能を持たせた配水池を建設する「新配水池等水供給システム建設事業」として計画を見直した。
23年度当初予算で、新配水池等水供給システム建設事業に総額46億3569万2000円の5か年継続費を設定。しかし、老朽化している複数箇所の配水管の更新を同時期に進める必要があるほか、労務単価・資材価格・電気料金の高騰や水道使用料の収入減など水道事業を取り巻く経営環境が厳しい状況を踏まえ、事業費の平準化を図るため、再度、事業計画の見直しを実施。
新配水池等水供給システム建設事業の構想は基本的に変更しないものの、優先すべき事業を見極めて段階的に進める方針とした。
新配水池等水供給システム建設事業の継続費については、当初予算における新たな継続費の設定に合わせ、水道事業会計3月補正予算で廃止した。
上花輪浄水場と中根配水場の配水池についてもメンテナンスや施設更新の時期を迎えているが、当面の使用に問題はないことから、次期整備計画において位置付けていく。