鹿児島市は児童相談所の設置に向け、2024年度に都市計画の変更や県からの土地購入の取り組みを進める。整備手法は従来方式で実施。25年度に設計、26年度から2カ年で整備し最短で28年4月の供用を目指す。
建設予定地は、同市西谷山2丁目にある県農業試験場跡地の31−2街区の一部で、敷地面積は約1万2600u。同市では西側の約6600uを県から購入する。東側(約6000u)は国が海上保安庁の宿舎用地(5〜7階建て100戸)として購入する考えで、25年度政府予算に要求を予定している。
用途地域は第2種中高層住居専用地域で容積率は200%、建ぺい率は60%。地区計画は谷山文教・福祉地区内にあることから、地区計画の見直しが必要となっている。
敷地の内訳は、建物および周囲植栽、フェンス敷地等を加えた建築面積が3000u程度、駐車場(平面)は1850u程度、一事保護所用グラウンドは480u程度、入り口および関係者用駐車場は500u程度、その他が770u程度とした。
同施設の敷地周辺では、来所者や一時保護児童のプライバシー確保を図るため、敷地周囲をフェンスや植栽等で囲むほか、建物を西側に想定。一般的な来所者の入り口は北側(鹿児島南部特別支援学校側)に配置する方向で検討する。
整備手法は、事業費10億円以上の規模が見込まれるためPPP/PFI手法優先的検討を行った結果、細かい配慮が必要なことから従来方式で進める。
24年度の組織整備では、児童相談所準備室を設置。用地取得の取り組みや児童相談所と一時保護所運営計画の検討、マニュアル作成、県との各種協議、専門職の人材確保等を図る。