九州地方整備局は、2024年度予算の概要を明らかにした。総事業費は直轄2719億円(前年度比5%減)、補助等5482億円(4%減)の計8201億円(5%減)。熊本県内の直轄事業では、新規事業として白川固定堰群改築、緑川ダムリフレッシュ、国道57号大津道路を盛り込んだ。補助事業等は2%増の795億500万円。熊本県が24年度から新規着手する川辺川大規模特定河川事業に予算を付けた。
白川固定堰群改築は、河川整備計画規模の洪水への流下能力不足に加え、上流からの土砂供給が著しいことから、三本松堰の改築、新統合堰の整備、井樋山堰と十八口堰の撤去を計画している。24年度は、三本松堰(右岸部)の改築等に着手する。
緑川ダムリフレッシュは、管理開始から53年経過したダムの堆砂が進行し、洪水調節機能に支障を及ぼすおそれがあるため、堆積土砂を集中的に除去するとともに、恒久対策としての揚土桟橋等を整備する。24年度は掘削実施設計と恒久施設設計を予定している。
中九州横断道路の一部を形成する大津道路は、北側復旧道路の大津ICと、事業中の大津熊本道路の大津西IC(仮称)を結ぶ全長4・8`、2車線の高規格道路で、全体事業費は340億円。24年度予算は5000万円。
事業着手している大津熊本道路の大津西〜合志(約4・7`)には3億円、合志〜熊本(約9・1`)には65億6800万円を付けた。
補助事業の新規では、荒尾市の大規模雨水処理施設整備事業として、日の出排水区に2億6400万円、万田排水区等に2億2400万円を充てる。
個別路線の事業化に向けた道路調査の見通しも公表し、有明海沿岸道路(長洲町〜玉名市)を対象に概略ルート・構造の検討(計画段階評価を進めるための調査)を実施する。同区間は、23年12月の社会資本整備審議会道路分科会九州地方小委員会で九州地方整備局の政策目標案を了承。次回会合で複数のルート帯案が示される見通し。
提供:
西日本建設新聞社公式フェイスブックページ:「
記者 建設探訪」