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建通新聞社(神奈川)
2024/04/08

【神奈川】県 規制緩和で省エネ化 建築基準条例改正

 神奈川県は、既存建築物の改修に伴う省エネ化を進めるため、建築基準条例を改正した。現行の建築基準法に不適格な既存建築物の改修工事を行う際、安全性の確保を前提に県知事の認定を受けることで、敷地の接道義務や道路内の建築制限について現行基準を適用しないことが可能となる。現行法の施行前に建築した建物を改修する場合、建物全体を現行基準に適合させる必要があり、改修の大規模化を招くことが従来の課題だった。規制緩和により、建築物の省エネ化や既存ストックの有効活用を目指す考えだ。
 国は、2050年の脱炭素社会の実現に向けて、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」を22年6月に公布した。建築基準法などの関連法を3カ年にかけて段階的に改正し、施行する。木材利用や既存建築物の改修を促進するため、安全性の確保を図りつつ防火規制を緩和する。
 建築基準法では、敷地の接道義務や道路内の建築制限に関する規定は都市計画区域内に限られている。そのため、都市計画区域以外については条例によって同様の規定を定めている。改正法の規制緩和に伴い、条例も同様の緩和を行えるよう改正する。
 また、改正法では、現行基準の適用を除外するための認定手続きに手数料がかかるため、条例を対応させ手数料を新設した。

提供:建通新聞社