建通新聞社(東京)
2024/04/08
【東京】都 芝浦水再生Cで高速ろ過池を増設
東京都下水道局は芝浦水再生センターに高速ろ過池を増設する。処理能力を増強して既存施設の再構築に備えるため。また、同センターと芝浦ポンプ所をつなぐ芝浦幹線を維持管理しやすくするため、新たな管渠を建設して2条化する。これらに伴う基本設計を東京設計事務所(千代田区)に委託した。2025年12月18日までに成果を得て、関係機関との協議や実施設計につなげる。
芝浦水再生センター(港区港南1ノ2ノ28、敷地面積19万9127平方b)は千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区などの面積約6400fが処理区域。水処理施設は東系と中央系、西系の3系列で、沈砂池14池や第一沈殿池9池、反応槽17槽、第二沈殿池24池、高速ろ過池2池を配置している。1日当たり83万立方bの汚水を処理できる。1931年に運用を開始した。
老朽化した施設の再構築を順次進める中で、高速ろ過池を増設して処理能力を増強。第一沈殿池などの改築の前提を整える。基本設計を通じて高速ろ過池の配置や規模、処理能力、処理フロー、整備スケジュール、概算工事費などを検討する。
〜芝浦幹線の2条化も〜
一方、芝浦幹線は芝浦ポンプ所(港区芝浦4ノ20ノ48)から芝浦水再生センターに下水を送る延長820b、外径6・6bの鋼製セグメント管。管渠内の上部に内径5・1bの半円形管渠が、その下に内径2・4bの円形管が通っている。
敷設から30年以上経過して老朽化が進んでいることに加え、管内に常に下水が満ちているため、内部の劣化状況を調べられず、ごみも除去できないという。そこで耐震性がある新たな管渠を建設して2条化することで、災害発生時にも機能を維持するとともに、日常の点検や管内の清掃を行いやすくする。
基本設計では新たな管渠のルートや口径、既存管渠との取り付け方法の他、2条化後の運用方法や維持管理手法などをまとめる。提供:建通新聞社