国土交通省四国地方整備局の2024年度予算配分は、直轄と補助・交付金合わせて前年度比8億円増の3300億円となった。このうち愛媛県内には直轄に396億円、補助・交付金に616億円を充て、前年度比2・0%減の1012億円を投入する。直轄の新規事業では肱川流域治水整備事業で東大洲地区、国道56号道路改築事業で宿毛内海道路(一本松〜御荘)に着手する。
肱川流域治水整備事業では、肱川支流の都谷川流域の水害対策を目的に矢落川合流点に排水機場を新設する。24年度予算には1億1000万円を盛り込み用地取得などを進める。宿毛内海道路(一本松〜御荘)には1億円を充て、9・8`区間の調査設計に着手する。
河川の継続事業では、一般河川改修として、肱川の八多浪地区と五郎地区に合わせて10億6300万円を配分し、河道掘削などを行う。重信川でも3億9800万円を投入し、垣生地区と松前地区で堤防漏水対策などを進める。また河川総合開発事業で山鳥坂ダム建設事業に48億0900万円を配分し、転流工工事などを推進する。さらに野村ダムの堰堤改良事業には40億3800万円を充てダム改良工事を進める。柳瀬ダムの地滑り対策には3億2800万円を盛り込んだ。この他東温市内で重信川水系の砂防事業に5億4500万円を投じ、砂防堰堤工事を推進する。
道路の継続事業では、国道56号津島道路に46億5800万円、国道196号今治道路に29億4000万円、国道56号松山外環状道路空港線に22億7900万円を投入し、調査設計や用地、工事を推進する。また国道11号川之江三島バイパスに4億3800万円、国道11号新居浜バイパスに9億4500万円、国道11号小松バイパスに1億7500万円、国道33号松山外環状道路インター東線に8億9700万円を配分し、調査設計と用地買収を推進する。
港湾・空港事業では、松山港外港地区の国際物流ターミナル整備には6億4000万円を充て、水深13bの岸壁整備などを推進する。松山空港の滑走路端安全区域などの整備には18億0400万円を配分した。営繕関係では松山地方合同庁舎の長寿命化対策事業に2億0700万円を投じて屋上防水や外部建具の改修、太陽光発電設備の新設などを行う。
主な補助事業では、国道197号夜昼道路に7億9300万円を配分し、用地買収や橋梁・改良工事を推進する。また新規事業として肱川(大洲市)の事業間連携河川事業に6億円、肱川(西予市)の大規模特定河川事業に3億5000万円をそれぞれ盛り込み、築堤や護岸工事などを推進する。
提供:建通新聞社