東成瀬村企画課は、道の駅や商業・金融、子育て支援、観光等の機能を備えた複合拠点と、自動車・自転車のシェアリングなど複数の移動サービスを集約した「モビリティハブ」が一体となった施設の整備を検討している。官民連携手法での整備を視野に入れており、このほど建設に係る形成調査業務が国のPPP/PFIに関する支援対象に選定された。調査では、複数ある建設候補地を絞り込むほか、施設の内容や規模の検討なども行う。調査費を早ければ6月補正予算に要望する。
同村では今年1月、村民にとってより暮らしやすい村づくりの一助とするため、「東成瀬村の未来の交通と移動について考える会」のテーマでワークショップを実施。自治体職員や村内外の事業者、小中学生なども含めた村民が参加した。「村外との交流の拠点となる施設が欲しい」という意見が課題の一つとして挙がった。
自治体はこれを受け、整備に向けた基本構想の策定に着手。5月または6月頃にまとまる見通しとなっている。また、事業実施にあたり、「BT+コンセッション」(民間コンソーシアムが施設を建てた後、所有権を自治体に移した上でコンソーシアムが長期にわたって施設を運営する方式)など官民連携手法の活用も視野に入れていることから、新施設の形成調査を国のPPP/PFIに関する支援案件として応募し、このほど支援先として選定された。
現時点、新施設の建設候補地は東北地方整備局成瀬ダム工事事務所付近など数カ所を想定。施設内容や規模については検討中としている。
形成調査では、候補地の絞り込みのほか、施設内容や規模、整備手法の検討などを行う。年度内に実施するため、今後、国の交付金申請を行い、交付決定後、早ければ6月補正予算に委託費を要望する。7年度以降のスケジュールは、調査の結果を踏まえて検討する。
提供/秋田建設工業新聞社