横浜市は、2024年度に市発注工事で適用する入札・契約制度をまとめた。工事・製造(物品の製造を除く)で電子契約の導入を決定。また、共同企業体(JV)対象工事のうち、1億円以上3億円未満の工種「とび・土工」と「電気通信」について、単体とJVのいずれでも応札可能にするよう見直した。
主な変更点は▽電子契約の導入▽週休2日工事の適用▽総合評価方式の見直し▽優良工事表彰の部門分け―など。
このうち電子契約については、弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」を活用。随意契約では4月1日以降に見積もり依頼書を送付する案件から、競争入札では同月9日以降に公告(指名通知)を行う案件から実施する。当面は入札書・見積書の提出時に紙または電子のいずれかの契約締結方式を選択できる。
物品・委託や設計・測量などの契約案件では下期以降に段階的に導入する予定。変更契約を結ぶ場合についても順次導入したい考えだ。
JV対象工事に関しては、「土木」や「建築」など一部の工種で、不調対策や競争性の確保を目的に混合入札を可能にする金額帯を設けている。24年度からは工種「とび・土工」と「電気通信」についても混合入札の対象に追加。工事費1億円以上3億円未満の場合に単体企業での応札を可能にした。4億円以上の工事ではこれまでと同様にJVでの参加を求める。
また、原則として市が発注する全ての工事を週休2日で実施する。総合評価落札方式では評価項目に「ISO9001」と「ISO14001」の認証取得者に最大4点を加点する。
この他、市の優良工事表彰要綱を見直した。土木部門を「土木」と「舗装」、「上水道」の三つに分けて、これまでの「造園」と「設備」、「建築」を含む計6部門で表彰者を選ぶ。
提供:建通新聞社