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北陸工業新聞社
2024/04/02

【福井】県と飯田GHDが研究会設立/大と小の林業両輪で山の価値を最大化/相互連携を具体化へ

 福井県と飯田グループホールディングス、ファーストウッドの3者で3月29日、今後いっそう緊密に相互連携を図り、県独自の林業の在り方や可能性を探ろうと、新たな研究会「Fukui Forest Design」を立ち上げた。
 設立会場は坂井市丸岡町楽間の県総合グリーンセンター多目的ホール。
 2023年9月に3者で交わした協定の活動の一環。収益性の高い森林において「大きな林業」と「小さな林業」を組み合わせた、福井県独自の林業を目標に定める。
 大きな林業では、森林の所有と経営を分離し、効率的な主伐や、再造林・保育を実施。収益の向上と、適切な再造林を進め、循環型の林業経営(ふくい型林業経営モデル)を進める。
 一方、小さな林業では、小規模な道づくりと、簡易な機械による木材生産を図り、副業を組み合わせた林業(自伐型林業)を目指している。
 設立の式冒頭、県の福島行我県産材活用課長が「大きな林業と、小さな林業の両輪で、山の価値を最大化したい」と挨拶。
 意見交換では、飯田GHDの北浜甲一取締役経営企画部長が日本一、木材を使う企業の責任と誇りも示し、今研究会の意義など意欲的に語った。

福井県と飯田グループホールディングス、ファーストウッドの3者が、相互連携協定(23年9月19日締結)に基づき、活動の一環として、Fukui Forest Design推進研究会を設立=事務局は県農林水産部県産材活用課内

■大きな林業部会
・主伐・再造林の推進で、苗木需要が増加 ところが自給率は低い しかも県外からの苗木調達は困難 県産苗木の生産拡大が急務で検討課題
■小さな林業部会
・自伐型林業による山村地域の活性化を図る 取組みやすい環境の創出や、自立に向けた半林半Xの推進など 24年度に自伐型林業学校卒業生(23年度)が3団体設立予定 今後は自立できる経営モデルを確立 県内各地域への水平展開 都市部からの移住加速や中山間地域の活性化の起爆剤に
■県産材活用部会
・県内の人工林は毎年約60〜70万立方メートル成長 利用は年間約24万立方メートル 民間施設で県産材を使用した木質化各国内装材・外装材)の利用促進 自伐林家が伐採した木から製作した家具を県内外に販売促進 県産材使用の商品開発推進 県内製材所と連携したKD材(乾燥材)の生産による製材品の供給拡大へ

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