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建設新聞社(長崎)
2024/04/01

【佐賀】東名遺跡ガイダンスセンター 総事業費21億見込む

本館延床は1500平方b
   広場や駐車場、収蔵庫も整備

東名遺跡ガイダンス・埋蔵文化財センターの建設地
 第4回東名遺跡整備指導委員会(委員長・本中眞奈良文化財研究所長、委員8人)がこのほど、佐賀市の循誘公民館であり、東名遺跡ガイダンス・埋蔵文化財センターの建築基本設計などについて協議した。同センター本館の延床面積は1500平方bを想定し、本館の南および東側に広場、西側に駐車場、北側に本館外収蔵庫を整備する予定。総事業費は21億1185万円を見込んでいる。


 同センターは、来訪者に国指定史跡の東名遺跡(佐賀市金立町)の価値を正しく、分かりやすく伝えるとともに、市内全域の発掘調査で出土した遺物や調査記録の整理、収蔵、保管、展示公開を行う施設として整備する。

 同センターの整備場所は巨勢川調整池の西側で、敷地面積は約8000平方b。本館の延床面積は1500平方bを想定しており、▽収蔵エリア283平方b(一般収蔵庫、特別収蔵庫など)▽展示エリア293平方b(常設展示室、企画展示室など)▽調査研究エリア178平方b(整理室、多目的作業スペース、調査記録資料室)▽普及活動エリア146平方b(多目的室兼体験学習室など)▽共用エリア504平方b(エントランス、ラウンジ、キッズコーナー、カフェショップなど)▽管理運営エリア96平方b(事務室など)―を設ける。

 本館の南側にはイベント広場約740平方b(デッキ含む)、施設前広場約490平方bを配置、東側に縄文体験広場約800平方b(デッキ含む)を整備する。本館西側に設ける駐車場は普通車48台、大型車3台で計画しており、北側には本館外収蔵庫(延床面積497平方b)を設置する。建築基本設計および造成設計は環境デザイン・川崎空間研究所基本設計共同企業体が担当した。

 今後のスケジュールは24年度に実施設計や敷地の造成工事を行い、25年度の第3四半期から本館建築工事に着工、26年度末の竣工を目指し、27年度に外構工事を実施する予定。

 展示工事に関しては屋内展示が25年度の第4四半期から27年度の第2四半期、屋外展示が26年度の第3四半期から27年度末にかけて行う方針で、28年度の供用開始を目指している。

 24年度事業費は2億2692万円(委託料1億0359万円、工事請負費1億2269万円など)で、建築および屋内展示の実施設計、用地造成工事(夏頃着工予定)を計画。25年度事業費は4億2017万円、26年度以降の事業費は13億4417万円を見込んでいる。

 会議では、委員から「基本設計がまとまったら、なるべく早く公表し、市民の意見などを聞いた方が良い」などの意見が出た。これに対し事務局は「24年度の早い時期に基本設計を公表する」と答えた。
ksrogo