旭学園が基本構想 概算30億 国の認可後、市が最大13億支援 学校法人旭学園(佐賀市)は、武雄市で設置を計画している4年制大学「武雄アジア大学(仮称)」の基本構想をまとめた。1学年の定員は140人。4学年合わせて560人程度を想定。総事業費は約30億円で、うち最大13億円を市が支援する方針。市議会6月定例会に関連議案を提案する。
建設予定地は、白岩体育館跡地(武雄市武雄町大字武雄4814番地)で、敷地面積は1万1386平方bを予定。すでに、同体育館跡地の用途変更に関する条例改正が可決された。開設時期は、建設業界における人手不足や資材不足に加え、建設着工に向けたボーリング調査に時間を要するとして、最短で2026年春を目指す。
武雄アジア大学(仮称)は「東アジア地域共創学部東アジア地域共創学科」の1学部1学科で、「観光力・地域マネジメント(仮称)」と「韓国・メディアコンテンツ(仮称)」の2つのコースを設ける。
キャンパスのデザインについて同学園は、環境に調和しつつ、大学としての存在感を感じさせるものとする。門や塀もなく、市民が自然とキャンパスに入っていける開放感が特徴で、施設の透明性を意識している。学生だけの「居場所」ではなく、地域の人の「居場所」としての機能を重視するとともに、地域の防災を担う。
このようなコンセプトから、新しい時代の学びを感じさせる建物の佇まいと施設、効率性と低コストの追求、環境への配慮を通して、武雄アジア大学の学びを凝縮させたキャンパスデザインとしたい考えだ。
支援内容は施設整備費2分の1、設計費3分の2、備品費3分の2。市から支援を受けるためには、文部科学省から設置認可を受けることが条件だ。このため旭学園は10月末までに認可申請を行うこととしている。
施設整備費の基準額は、基準面積に基準単価を乗じた額。武雄アジア大学(定員560名の場合)の場合、設置基準で定められた面積3966・2平方bの1・1倍の4362・8平方bが基準面積で、基準単価は鉄筋コンクリート造・鉄骨造で1平方bあたり47・3万円を見込んでいる。(建設単価が基準単価を下回るときは、当該建築単価を基準単価とする)
キャンパス用地の貸付費については、30年3月まで無償にするなどの方針を示した。