名古屋鉄道(名鉄、名古屋市中村区名駅1ノ2ノ4)は、2040年までの名鉄グループ中長期経営戦略の中で、名古屋駅など沿線を開発するとともに、中核の鉄道事業をはじめとした交通拠点の整備を進める方針を明らかにした。リニア中央新幹線の開業や中部国際空港の滑走路増設などを機に、観光の活性化や定住の促進を図り、グループ全体の収益力を強化したい考え。
同戦略では、▽魅力ある地域づくり・まちづくり▽公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現▽稼ぐ力の強化・構造改革の推進▽攻守両立による経営の強靱(きょうじん)化▽人的資本の充実―の五つを柱とした。建設関連では沿線の開発と交通拠点の整備の他、設備投資などを挙げている。ソフト面では、人材の確保・育成やブランド力の強化に取り組むとした。
また名鉄は、同戦略に合わせてグループ全体の経営ビジョンを更新。05年の策定から約20年ぶりとなる新ビジョンでは、中長期経営戦略と同じ40年までを見据え、「信頼のトップブランド」を目指すとともに、顧客満足度を高める体制の確立、新事業への挑戦などを方針として掲げた。
提供:建通新聞社