建設新聞社
2024/03/26
【東北・秋田】JREと東北電力らの連合体に/八峰・能代沖の洋上風力事業者
経済産業省と国土交通省は、「秋田県八峰町および能代市沖」で洋上風力発電を実施する事業者に、合同会社八峰能代沖洋上風力を選定した。
同社はENEOSが主要株主となっているジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE。東京都港区)を代表者とし、欧州最大の電力会社であるイベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパン(本社・スペイン)、東北電力で構成する。また、事業会社には秋田銀行が出資している。
設置場所は、秋田県の八峰町沖から能代港の北側にかけて広がる約3239fの海域。基地港湾は能代港とする。
発電設備は着床式(モノパイル式)を採用。出力量は37万5000`hで、1基当たり1万5000`h(15メガh)の風車を25基設ける。
建設スケジュールは、設計や各種許認可をおおむね2025年までに終えるとともに、25年から風車の整備を始める。26年から陸上設備、27年から基礎工、28年から海底ケーブルに着工。試運転開始は29年6月を予定している。
公募占用計画の要旨によると、風車のEPCはベスタス(本社・デンマーク)、基礎のEPCは清水建設、海底ケーブルのEPCは住友電気工業がそれぞれ担当する予定。
公募には3つの連合体が参加した。八峰能代沖洋上風力のほか、八峰・能代OffshoreGreenEnergyコンソーシアム(構成員=JERA、電源開発、伊藤忠商事)、八峰・能代洋上風力発電コンソーシアム(構成員=東京電力リニューアブルパワー、住友商事、加藤建設、成田建設)が申請。いずれも価格点は満点(ゼロプレミアム水準以下)で、八峰能代沖洋上風力の供給価格は3円/`hアワー。
また、同エリアと同時に公募を開始していた「秋田県男鹿市、潟上市および秋田市沖」など3海域については、昨年12月に選定結果を公表済みで、このほど公募占用計画の要旨を公表した。
「秋田県男鹿市、潟上市および秋田市沖」は男鹿・潟上秋田OffshoreGreenEnergy(構成員=JERA、電源開発、伊藤忠商事、東北電力)が事業者。
建設に当たり、風車の供給・施工はべスタス、風車のSEP船は五洋建設、基礎の調達と工事・SEP船は鹿島、ケーブル供給・施工は住友電工と古河電工、陸上工事は電気工事会社数社がそれぞれ担当する予定となっている。
提供:建設新聞社