建通新聞社
2024/03/26
【大阪】府中央卸売市場再整備 27年度に意向確認
大阪府と場内事業者らで構成する大阪府中央卸売市場整備検討会議は3月19日、第6回会議を開き、検討を進めてきた府中央卸売市場の再整備について、基本計画の作成を保留、2027年度当初に市場関係者に対し、意向確認を行うとした。24〜26年度は、場内事業者間で再整備実施の是非も含めた検討を進める。基本計画の取りまとめを目的とした、現在の検討会議は廃止する。
会議では、これまでの検討を踏まえ、卸売業者4社の他、場内の仲卸業者からなる水産組合や青果組合での協議状況を報告。協議の中で、「たたき台を一度リセットし、3年程度かけて課題や問題点を精査し、新たな事業手法も含め再検討すべき」や「再整備後の使用料がいくらになるのか一番危惧している」との指摘があったことを共有。会議の中でも、「場内事業者は、将来リスクに対し不安を抱えている。個別の課題を精査し、今後も継続して検討したい」などの意見があった。
22年1月に府が提示した再整備計画のたたき台では、広域中継拠点市場化(ハブ市場化)や機能強化、再整備規模、使用料倍率、民間資本を活用する事業手法などを示している。コールドチェーン(低温流通体系)や品質管理などを機能強化する方針も盛り込んでいる。
さらに計画の中で府は、整備費については民間資本の活用を前提とし、一般会計からの繰り入れは行わない方針としていた。一方で、事業者からは繰り入れがなければ資材高騰などの将来リスクに対応できないとの意見が多く、基本計画とりまとめのめどが立っていなかった。
当初の計画では、24年度に事業者を公募・選定し、25〜27年度に設計と工事準備を実施。28年度から北部運送・近郊売場の解体を行い、29〜34年度にかけて水産棟と青果棟を建設。34年度に水産棟、38年度に青果棟の全面開業としていた。