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建通新聞社四国
2024/03/26

【愛媛】愛媛県 総合評価の項目見直しへ 

 愛媛県は2024年度の入札・契約制度について、総合評価落札方式の評価項目を見直す。県内企業の参加が見込まれる工事で、現行の施工計画型と設計金額2億円以上の実績確認型にある「ISOマネジメントシステム等の取組」を廃止する一方、土木一式工事での施工計画型と設計金額1億円以上の実績確認型に「生産性向上の取組(ICTの活用)」を設定する。24年6月以降に入札公告を行う工事から適用する。
 いずれも重要課題とされる生産性向上に向けた取り組みに即応した評価項目とするため見直すことにした。ISOマネジメントシステム等の取組の廃止は昨年既に関係機関に周知済みだったもので、これまで最大5点配点だった評価項目がなくなる。
 生産性向上に向けた取組(ICTの活用)については、当面の措置として土木一式工事での施工計画型と設計金額1億円以上の実績確認型(S等級対象工事)で導入する。配点は施工計画型、実績確認型ともに最大10点(選択)で、ICT施工プロセスの5段階全てでICTを活用する全面活用工事に10点、5段階のうち4段階でICTを活用する部分活用工事に5点、その他のICTを活用する工事に3点、いずれも活用しない工事に0点をそれぞれ配点する。
 全面活用工事は@3次元起工測量A3次元設計データ作成BICT建設機械による施工C3次元出来形管理などの施工管理D3次元データの納品―の@〜Dの全ての段階でICTを活用する工事を指す。部分活用工事は@〜DのうちCまたはBの段階を除く工事を指す。その他のICT活用工事は全面活用工事・部分活用工事以外の組み合わせやその他の技術を活用する工事を指す。
 県は県内企業のICTの活用状況などを踏まえて、設計金額5000万円以上の実績確認型(A等級対象工事)、設計金額3000万円以上の簡易実績型(B等級対象工事など)へ段階的に運用を拡大していく考え。
 また県は、これらの他に入札不調対策として実施している特例措置を24年度も引き続き適用する。主任技術者の兼任要件の緩和などの特例措置、年間維持工事等に配置される現場代理人に関する常駐義務の緩和(条件付きで年間工事等1件までは兼任件数に含めない)、現場代理人変更時の雇用要件の緩和(3カ月以上)、入札者数の取り扱いの緩和(1者応札の有効)、相指名業者への下請制限の緩和が対象。

提供:建通新聞社