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日本工業経済新聞社(群馬)
2024/03/25

【群馬】県県土整備部 「ぐんま・県土整備プラン2025(仮称)」骨子を公表

県県土整備部が2024年度3月末ごろの策定を目指している「ぐんま・県土整備プラン2025(仮称)」について、骨子を公表した。現行のプランで掲げている「20年後に目指す将来像」を継承しつつ、将来像を実現するための政策・施策を展開していくため、「災害レジリエンスbPの実現」へ「流域治水の推進」を新たな施策として掲げたほか、各政策・施策に対して3つの「横串の視点」を設けるとしている。
新たな県土整備プランは25年度から34年度までの10カ年を計画期間として定めている。社会資本整備を取り巻く変化の見通しや現行県土整備プランの進捗、今後の県の政策の方向性を踏まえて作成される。見直しのポイントは、現行の県土整備プランを継承しつつ、「連携・共創による群馬ならではの未来に繋がる社会資本整備」を推進することとなっている。
20年後に目指す将来像を実現するための最重要点政策として、これまでと同様に「災害レジリエンスbPの実現」を掲げたほか◇持続可能で効率的なメンテナンス◇未来に繋がる魅力的なまちづくり◇美しく良好な環境の保全−を政策として盛り込む。
「災害レジリエンスbPの実現」では、現行プランの「緊急水害アクション(3か年緊急レジリエンス戦略)」と「重点水害アクション(5か年重点レジリエンス戦略)」に変わり「流域治水の推進」を新たな施策として掲げた。また、「自然災害リスクを軽減する防災インフラ整備」、「『逃げ遅れゼロ』に向けた避難のサポート」を盛り込み、重点施策を継承していく。
「持続可能で効率的なメンテナンス」では、「予防保全に基づく長寿命化」と「効率的な維持管理」を継続しつつ、「デジタル技術を活用したインフラメンテナンス」を新たな施策として追加した。
「未来に繋がる魅力的なまちづくり」は、現行プランの「多様移動手段の確保」と「住み続けられるまちづくり」の施策を統合したもの。「持続可能でクリエイティブなまちづくり」、「まちづくりを支援するインフラ整備」を新規で盛り込んだほか、「歩行者・自転車が安全に移動できる環境の整備」を継続して実施する。
「美しく良好な環境保全」については、現行プランで設定している施策を継続する。
さらに、これらの政策・施策に対して◇連携・共創による持続可能な社会資本整備◇県土整備分野のDXの推進◇カーボンニュートラルに向けた取り組みの推進−の「横串の視点」を設ける。
このほか、「社会資本の整備と維持管理の担い手確保・育成」は継承。「計画推進に当たって」では◇安定・持続的な公共事業の確保◇社会資本の複合的な投資効果の追求◇多様な主体・事業・地域の連携−を新たに設ける。また、個別事業については新プランを策定する中で検討していくとしている。
計画の策定にあたっては、骨子などについて、市町村長や県議会議員などの意見を反映した後、5月の第2回県議会定例会で計画一覧を提出。9月ごろに基本構想(概要)、基本計画(概要)といった検討案を作成し第3回県議会前期定例会で説明する。さらに、市町村長や県議会議員などのほか、外部有識者委員会の意見を反映し、第3回県議会後期定例会で素案を説明、原案の作成に移る。25年第1回県議会定例会で案を審議し3月に議決・公表という流れとなる。なお、策定スケジュールについては、現時点の予定となるため、今後変更となる可能性もある。
現行のプランである「ぐんま・県土整備プラン2020」は、40年に目指す将来の実現に向けて社会資本整備や維持管理を実施していくとしており、20年から29年までの10年間を計画の期間としていた。