米原市は、県から土砂災害警戒区域に指定されている旧山東町の米原市志賀谷地先について、「志賀谷地区急傾斜地崩壊対策事業」を進めている。20年度の予備設計、21年度の詳細設計、22年度の用地測量をそれぞれ完了し、23年度から取り組んでいる用地の借地化や立木補償等を経て、全体延長約180b規模の落石防護柵および重力式擁壁工の整備を計画している急傾斜地崩壊対策施設を2工区に分け、25年度にも初弾としてこのうち延長約80b規模の防護柵および擁壁工を発注し着工、年度内にも完了し、26年度にも最終となる残り延長約100b規模の防護柵および擁壁工を発注・施工し、2ヵ年で急傾斜地崩壊対策施設の整備を完了させたい考えだ。
民有地での事業実施となるため23年度は用地に係る協議を進めており、借地化や立木に係る補償を早期に完了したい考え。22年度は、用地協議の元となる志賀谷地先の用地測量4300平方b、立竹木調査2000平方bおよび路線測量0・18q規模の測量業務を発注しアーステック米原営業所(米原市)に委託し完了している。
詳細設計は21年度、志賀谷地区急傾斜地崩壊対策事業詳細設計業務を甲西測量米原営業所(米原市)に委託し、重力式擁壁・落石防護柵・落石防護網各一式の詳細設計を行った。予備設計は20年度、大和測量設計事務所米原営業所(米原市)に委託し擁壁予備設計一式を行った。
事業の対象となるのは旧山東町の志賀谷地先で、近くに金比羅神社や志賀神社、松楽院や志賀谷会館、民家等がある住宅地区。背後に山が迫り県の土砂災害警戒区域(第26次・08年指定)、特別警戒区域(同)―に指定されており、地域などからの要望もあり急傾斜地崩壊対策事業を市で行うことを決定した。
提供:滋賀産業新聞