愛知県教育委員会は、「愛知県総合教育センター移転整備」について、移転先となる旧・愛知県青年の家の既設施設の改修と増築工事を2024年度から2カ年度で行う。工事は4月以降、建築局に発注業務を委任する予定で、発注業務を進め、秋ごろの工事着手を見込んでいる。26年4月の開所を目指す。工事は、改修と増築工事を分割して発注する計画だ。24年度当初予算案には、4億9895万円を計上し、債務負担行為として、27億0077万円の限度額を設定し、約32億円を充てる。
同事業は、総合教育センター(東郷町)の老朽化に対応して、旧・愛知県青年の家(23年度に閉館)の施設を利活用し、既設の老朽化対応、必要な機能に合わせた改修と、新たに2棟を増築する。所在地は岡崎市美合町並松1ノ2。
改修計画では、既設の管理研修棟(鉄筋コンクリート造2階建て延べ2446平方b)、宿泊棟(鉄筋コンクリート造3階建て延べ2015平方b)、体育館(鉄骨鉄筋コンクリート造平屋771平方b)の老朽化改修を行う。
増築棟は、実習棟が鉄筋コンクリート造2階建て延べ1197平方b(うち、渡り廊下、トイレなどの供用部が430平方b)、相談棟が木造平屋576平方b(同150平方b)を建設する。建設位置は、宿泊棟の南側にある既設の多目的広場、テニスコートの地区。既設改修と増築により施設延べ面積は約7000平方bとなる。その他、屋外スペースの第1・2芝生広場、野外炊飯場などは駐車場として整備する計画。全体敷地面積は約2万1000平方b。
施設を機能面で見ると、既存の旧宿泊棟を研究・研修棟とし、資料室などを配置する。管理・研修棟は現行の名称のままで、研修機能(講義室など)やICT支援機能(オンライン研修・教材開発室など)を設ける。旧体育館は、大ホール棟とし、研修機能を持たせる。
設計は、東畑建築事務所名古屋オフィス(名古屋市中村区)が担当。
また、同委員会では、総合教育センター移転後の跡地を民間活力により利活用するため、現在、事業者募集の手続きを支援する業務の委託先を公募型プロポーザルで選定する手続きを進めている。跡地利用については、研究開発系(研究開発施設)や工業系(製造拠点)の土地利用方針を23年3月にまとめ、23年度は、民間事業者の事業への参画意向を把握するため、2月にサウンディングを実施した。同センターの概要は、既設施設が本館棟、実験実習棟、講堂棟などで延べ約2万1000平方b。所在地は東郷町諸輪字上鉾68。敷地面積は12万5565平方b。
提供:建通新聞社