地域エネルギー事業会社を選定、電力小売りや太陽光パネル設置など
松本市は、再生可能エネルギーの調達や供給などを行う「地域エネルギー事業会社」について、松本ガス株式会社(松本市)を中核事業者に選んだ。同事業会社は、2024年度の設立、25年度からの事業開始を目指し協議を進めている。
同事業会社では、松本クリーンセンターでのごみの焼却処理に伴い発生する、熱による電力供給(小売り電気事業)を行うほか、公共施設への太陽光パネル設置などを実施する。
事業は2段階に分けて計画しており、事業開始後3年間(24〜26年度)は、まずは公共施設への電力供給を展開し、ノウハウと事業拡大に向けた準備を進める。24年度に調達調整や契約調整を進め、25年度から調達および供給を開始する方針。
27年度からは事業の第2段階へ移行し、一般家庭や民間企業への電力供給を開始する。加えて、乗鞍高原で建設を予定する「小水力発電」の電力利用も構想。地域全体の脱炭素化を推進する考え。
太陽光発電設備の設置は、25年度に設置を始め、30年度にかけて段階的に導入する方針。市内の195公共施設のうち、導入が有力となり得る施設を調査・抽出。検討の結果、6施設に事業性が確認できたため、導入に向けた準備を進めていく。
事業スキームによると、パネル等の主要設備は、リースによる調達とし、設置工事費用などは金融機関からの資金調達により賄う。公共施設では、太陽光発電システムによる再エネ電気を利用し、その対価としてのサービス料を支払う。
提供:新建新聞社