県は、地域高規格道路「北薩横断道路」の整備で2024年度、宮之城道路と溝辺道路に工事着手することが分かった。11日、県議会予算特別委員会で伊藤浩樹議員(自民党、出水市区)の質問に安原達土木部長が答弁。また、広瀬道路(さつま広橋IC〜佐志IC間5.8km)が17日に供用することで供用延長が約31kmとなる。
全体計画をみると、北薩横断道路は霧島市溝辺町の鹿児島空港からさつま町を経由し、阿久根市に至る約64kmの地域高規格道路。これまで、北薩空港道路や薩摩道路、泊野道路、紫尾道路の4区間(約25km)が供用した。
整備中区間のうち、宮之城道路(10km)は21年度に事業化。さつま町の広瀬IC(仮称)から宮之城IC(仮称)を経由して、さつま泊野ICに至る延長10kmで全体事業費は250億円。川内川を跨ぐ橋梁のほか、トンネル1本(200〜300m)もある。
溝辺道路(14km)は、鹿児島空港から野坂IC間を20年度に事業化。整備手法は、鹿児島空港から県道伊集院蒲生溝辺線までの約2kmで2車線の現道を4車線に拡幅する。残る野坂ICまでの約12kmは2車線の自動車専用道路として整備。ICは竹子(仮称)と空港北(仮称)の2カ所、橋梁は7橋程度を見込む。
2道路とも用地買収を継続して進め、24年度に工事着手する。
このほか、阿久根高尾野道路(8.9km)は16年度から事業着手。19年度から用地買収に入り、20年度から工事着手した。現在、高尾野IC〜県道荒崎田代線までの区間を整備しており、橋梁は一部で上・下部工を進めている。