秋田市上下水道局が発注する古川雨水排水ポンプ場の機械設備工事が今月6日に開札され、11日に酉島・山岡・秋田東北建設工事JVの落札が決定した。落札額は12億6,900万円で、予定工期は8年3月23日。4月下旬頃には電気設備工事も公告する予定。なお、1月下旬には本体工事で熊谷・山岡・秋田舗道建設工事JVの落札が決定している。
同ポンプ場は、雄物川右岸側の秋田発電・工業用水道北側に建設し、古川下流部に流れ込む流域の雨水を雄物川に排水する。毎秒1.38㎥を処理できるポンプを8台設置し、毎秒11㎥を処理する予定で、給電設備はガスタービン式発動発電機。排水形式は堤防乗越形式で、口径700mmの管15本を整備する。仁助下橋と大野新橋の間に電動式ゲートを備えた引込施設を整備し、古川からポンプ場に洪水を引き込む。ポンプ場まではボックス型導水路を通り、吐出水槽を経由し堤防を乗り越して雄物川に排水する。
落札が決定した機械設備では、引込ゲートや粗目スクリーン、細目自動除塵機、主ポンプ、吐出弁、吐出管フラップ弁、排水制御ゲート、ポンプ井排水ポンプのほか、し渣搬出コンベアなどを整備する。
古川流域の総合的な治水対策では、秋田市建設部・上下水道局、県河川砂防課、秋田河川国道事務所が連携。大雨の際に浸水被害が頻発している古川流域の総合的な治水対策として、排水機場やポンプの建設といった対策を進めている。
このうち秋田市建設部では、古川左岸に古川排水機場(10㎥/秒)を建設。機場本体工事は伊藤工業・英明・加藤建設特定建設工事JV、機電設備整備工事は荏原・能登谷・秋田電機建設工事JVが進める。
県は猿田川に猿田川排水樋門(W4.55m、H2.5m断面×2連、ボックス)を建設するため、新年度に工事発注する予定。
また、秋田河川国道事務所では、秋田市建設部が建設する古川排水機場と、既設の古川排水樋門の脇(約54,210u)に「秋田地区河川防災ステーション」を整備するため、早ければ6年度に着工する予定。
提供:
秋田建設工業新聞社