国道29号津ノ井バイパス(広岡〜西大路)が2024年度から事業化される見通しになった。国交省は24年度新規事業カ所の候補に挙げ、県に意見照会しており、有識者らによる審議会を踏まえ、月末までに成立する政府新年度予算を受けて正式に事業化が決まる。
津ノ井BPは鳥取市祢宜谷〜菖蒲を結ぶ9・5`。1985年に高架構造の全線4車線道路が都市計画決定し、2001年度までに4車線での用地買収を終えている。
現在は国道53号吉成交差点から市立病院前を通過し、西大路交差点までの間が側道を含めて4車線で暫定供用。だが西大路交差点から南側は平面2車線のまま残されている。
事業化を予定しているのは、同市広岡〜西大路にかけての区間2・8`。日本セラミック前の広岡交差点付近から県道奥谷正蓮寺線・邑法高架橋までを橋梁で高架化し、西大路交差点は市中心部に向けて右折するレーンを延伸する。事業費は90億円。
津ノ井BPの事業再開は、昨年10月に鳥取、八頭、若桜の関係1市2町が県に渋滞緩和策として4車線化を要望。県は24年度国要望の重点施策に位置づけていた。
国交省は1日、津ノ井BPを候補カ所に選んで新規事業採択時評価の手続きに入ったと公表。県に意見照会しており、県は6日までに新規着手に同意する趣旨を回答するという。
今後、同省は月内にかけて社会資本整備審議会に諮って事業を評価。政府予算の成立を待って事業化を決定する。
新規採択時評価の開始を受けて、平井伸治知事は「津ノ井パイパスの残区間が新規着手へ大きく前進したことを歓迎する。正式に新規事業として採択されるよう力を尽くす」との談話を発表した。
日刊建設工業新聞