日本工業経済新聞社(群馬)
2024/03/05
【群馬】県県土整備部 2024年度人事予想
寒暖の差が激しい3月、季節の移り変わりを感じる時期となった。そんな時期になると気になるのが2024年度の人事異動。県県土整備部の技術職系幹部職員では眞庭宣幸部長を始め5人が定年を迎える。眞庭部長の後任には技監の宮前勝美氏が就任するのは間違いない状況で、注目は空いた技監の席となる。将来の部長候補となる人物を着任させる流れを考えると、佐々木実道路管理課長と鈴木修道路整備課長の2人が有力といえる。しかし、24年度に限っては県土整備プラン改定やこれまでの実績、貢献度などを鑑みて後藤剛建設企画課長と予想する。
23年度末で定年退職を予定している技術職員は◇眞庭宣幸部長◇村上誠契約検査課長◇白鳥雅和住宅政策課長◇小野光明高崎土木事務所長◇笠原健一契約検査課検査主監−の計5人。
【本課】
本課の人事予想を行うためには、宮前氏が部長就任となった後の技監席を考えることが先決となる。
技監のポストを予想する際に、数年後の部長人事を見据えるのが自然な考え方の一つといえる。その場合、候補として道路管理課長の佐々木氏と道路整備課長の鈴木氏が最有力。いずれも県土整備部の重要なポジションを担い、実力、経験ともに十分な人物と見ている。
しかし、忘れてはいけないのが24年度で定年まで残り1年となる後藤建設企画課長の存在。というのも、24年度は県土整備プラン改定が行われる年にあたり、後藤氏の知恵や経験、調整能力を期待しないはずがなく、部長の右腕としておきたいところ。小野所長が定年して空席となる高崎土木事務所へ参事級としての異動も考えられるものの、本庁で大いに手腕を振るってもらい、また、これまでの県土整備部への貢献度なども含め技監就任を期待したい。
後藤氏を技監の後任とした場合、空いた建設企画課長および村上氏が定年を迎え空席となる契約検査課長を佐々木氏と鈴木氏のいずれかが分けあうと予想。いずれの課も県土整備部の筆頭課となるため重要なポストで、経験豊富な人物が最適だといえる。
この場合、道路管理課と道路整備課の課長席が空く。道路管理課長には、同課内の交通安全対策室長を経験した沼田土木事務所の木内弘二所長でどうだろうか。一方の道路整備課長には、都市計画課長を2年務め人望も厚い剣持康彦氏を見込む。ただし、剣持氏は建設企画課に長年配属されていたことや、現県土整備プランの作成時には建設企画課の次長として指導力を発揮した経緯もあるため、建設企画課長の可能性もあるだろうか。その場合、鈴木氏が道路管理課長へ異動、道路整備課長に木内氏といった線も考えられる。
剣持氏が異動した都市計画課長の席には、同課や富岡市都市計画課長などの経験があり、八ッ場ダム水源地域対策事務所長も務めた小島康弘下水道総合事務所長を当ててみる。
ここで、小野氏が定年を迎える高崎土木事務所の後釜を考えてみる。高崎土木事務所で副所長を務めた実績がある砂防課長の石坂聡氏が適任か。砂防課長の後任には河川課次長や水害対策室長などを歴任した米山智雄富岡土木事務所長でいかがだろうか。
定年を迎える住宅政策課長の白鳥氏の後任には、県庁の建築施策を長年支え続けてきた建築のスペシャリスト、裄V学建築課次長が最適と考える。
このほか都市整備課長の金井亘氏、下水環境課長の益満義博氏、建築課長の茂木好文氏はいずれも24年度で就任2年目を迎えるため、留任となりそう。国土交通省からの出向で着任した河川課長の小川純子氏もまだ1年ということで異動はないと見込む。
【出先事務所長】
本課予想で触れた通り、高崎土木事務所長に石坂砂防課長を推測する。このほか、砂防課長へ米山氏、木内氏を道路管理課長、小島氏は都市計画課長へそれぞれ予想しているため、富岡土木事務所、沼田土木事務所および下水道総合事務所の所長を考える。
まず富岡土木事務所長だが、万場事業所で工務係長の経験もあり藤岡土木事務所長として2年目を迎える石坂信浩氏はどうだろうか。この異動により不在となった藤岡土木事務所長には、同事務所で次長経験もある山田真次都市プロジェクト推進室長を当てたい。
木内氏を道路管理課長へ異動と予想したことにより空席となった沼田土木事務所長には、道路交通計画室長の松田隆行氏と見る。また、下水道総合事務所長には同事務所副所長の根岸孝典氏が順当なところか。
このほか◇松井紀前橋土木事務所長◇丸山尚夫渋川土木事務所長◇池田幸徳伊勢崎土木事務所長◇川端宏充安中土木事務所長◇小池尚樹中之条土木事務所長◇本木秀典太田土木事務所長◇宮崎義明桐生土木事務所長◇三川達也館林土木事務所長◇市川通利上信自動車道建設事務所長兼八ッ場ダム水源地域対策事務所長−の9人は留任と見ている。
【室長・主監・副所長】
まず考えなければならないのが、定年となる契約検査課検査主監の笠原氏の後任。高崎土木事務所や桐生土木事務所、国土交通省への出向など幅広い経験があり、契約検査課で補佐としても務めた角田隆河川課水害対策室長とするのはどうだろうか。空いた室長の席には河川課次長も務めた、砂防課次長の伊藤勇司氏と読む。
次に、出先事務所長の予想で松田氏を沼田土木事務所長へ当てたため、道路交通計画室長の後任を考察。交通まちづくり戦略推進やMaaS社会実装支援などの業務経験がある都市計画課次長の丸山理之氏が適任か。
また、山田氏が藤岡土木事務所へ異動するとしたことにより空いた都市プロジェクト推進室長には、監理課次長の箱田好則氏を予想する。が、これまでの流れや業務経験などを見ると、箱田氏が安中土木事務所長へ就任する可能性も拭えない。その場合、現在の安中土木事務所所長で留任と予想した川端氏だが、次長経験もある道路整備課長へ異動といったパターンも考えられる。
根岸氏が所長に昇格すると予想したため空いた下水道総合事務副所長の席には太田土木事務所副所長の松本一明氏を、太田土木副所長には栗原茂樹道路管理課次長をそれぞれ見込む。
織田澤勲前橋土木事務所副所長、石坂幸喜高崎土木事務所副所長、島崎昇建設技術センター事務局長、青木貴雄道路管理課交通安全対策室長については、24年度で2年目を迎えるため留まると見ている。
最後に、県土整備部の筆頭課であり部の技術系人事を所管する重要なポストとして例年予想している監理課次長だが、建設企画課の宮下邦彦補佐と推測する。
◇ ◇
今回も筆者なりの予想を書いてみたが、日ごろからの取材活動を経た憶測から出ない内容であるため、他意のないことをご理解いただきたい。それとともに眞庭部長、村上課長、白鳥課長、小野所長、笠原主監など退職される皆さま方には長年にわたり大変お世話になり、改めて感謝と敬意を表したい。