県公営企業課は、鎧畑および田沢湖発電所の大規模改良に関し、6年度当初予算案に241億2,410万円の債務負担行為を提案した。期間は7年度から13年度。両発電所をまとめて発注する方針で、4月にDB方式(設計施工一括発注)で公告する。契約期間は7年2月から14年3月の予定。
計画は鎧畑発電所、田沢湖発電所ともに運転開始から60年以上が経過し、施設内すべての設備が劣化していることから、土木設備の改良のほか、水車発電機などの電気および機械設備の全面更新、発電所建屋の建て替えなどを実施するもの。長期にわたり大規模な工事を実施するため、債務負担行為を提案した。事業費は、施設設備維持管理費に20億3,170万円(鎧畑:9億3,390万円、田沢湖:10億9,780万円)、発電所改良費に220億9,240万円(鎧畑:135億6,190万円、田沢湖:85億3,050万円)を充てる。概略設計は日本インシーク、導水設備等調査は東北開発コンサルタント、アドバイザリー業務は日本総合研究所が担当した。
鎧畑発電所は昭和31年に発電を開始、出力は15,700kW規模。発電方式はダム水路式で、水車は単軸フランシスが2台、主要変圧器は屋外油入自冷9,500kVAが2台。建屋を建て替えるほか、発電機、水車(単輪単流フランシス、基礎含む)、入口弁、補機類、変更設備、制御盤、除塵機などの機器を全面更新する。取水設備、導水設備(調圧水槽、上水槽、隧道排水設備など)、水圧鉄管(余水路、抜水設備など)などの水力設備は改修または補修する。
田沢湖発電所は昭和33年に発電を開始、出力は5,300kW規模。発電方式はダム式で、水車は単軸力プラン、主要変圧器は屋外油入自冷8,200kVA。建屋の建て替えのほか、発電機、水車(単輪単流フランシス、基礎含む)、入口弁、補機類、変電設備、制御盤、除塵機(流入式限定)などの機器を全面更新する。また、取水設備、導水設備(調圧水槽、上水槽、隧道排水設備など含む)、水圧鉄管(余水路、抜水設備など含む)など、水力設備の改修または補修も実施する。
提供:秋田建設工業新聞社