日本工業経済新聞社(群馬)
2024/03/04
【群馬】植栗・中之条IC橋の上部工を24年度実施へ
県上信自動車道建設事務所は、整備が進む吾妻東バイパス工区の植栗・中之条インターチェンジ橋で上部工架設工事を計画している。発注は2024年度の第1四半期に、条件付き一般競争入札での公告を見込む。延長や高欄工など分割しての発注を予定しており、内容については検討中としている。設計は大日本ダイヤコンサルタント(東京都千代田区)が手掛けた。
植栗・中之条IC橋は橋長157m、幅員11・39mを基本とし、ONランプとOFFランプが交わる部分は最大で26・46mとなる。橋梁形式は5径間のPC連続中空床版橋となっており、砂防河川である大泉寺川に架かり、町道植栗十二ヶ原線の新旧2路線を跨いでいる。
工法は固定支保工架設で、コンクリートポンプ車で現場打ちする。型枠は円筒形を使用し、西側のA2から架設していく。プレストレスの導入はポストテンション方式を採用し、PC鋼ケーブル管を通してコンクリート打設し、硬化後にジャッキで引っ張り緊張させる。
上部工については鉄筋量288tとコンクリート量3138立方mを使用する計画としている。PC鋼ケーブルは公称径15・2oで総延長7377m、ケーブルの種類は12S15・2BLの使用を想定する。
高欄は壁高欄で鉄筋量32t、コンクリート量181立方mを用いて施工し、規模は面積3223u。また、支承工として免震ゴム支承を34基据付する。このほか、高欄に高さ0・9m、延長168mの投物防止策も設置する。
下部工は、これまでに発注が完了しており、池原工業(東吾妻町)がP2橋脚を担当し完成、P1・BP1・CP1の工事を1月に受注している。また、南波建設(東吾妻町)がA2、P3、P4を担当し完成させているほか、A1橋台は25年10月の工事完了を目指し整備を進めている。
吾妻東バイパスは、植栗・中之条インターチェンジから厚田インターチェンジまでを結ぶ、延長約6400m、幅員10・5mの新設道路。14年度に事業を開始しており、29年度の開通を目指している。