建設新聞社
2024/03/04
【東北・宮城】山下設計を選定/柴田町新図書館の基本計画・設計プロポ
柴田町は、新図書館建設における基本計画・設計および実施設計の委託者を公募型プロポーザルで選定し、山下設計を優先交渉者に選定した。次点は、桂設計・EA(EA一級建築士事務所:新潟市)JVだった。プロポーザルには10者が参加した。
審査の講評などは今月上旬に公表予定。
優先交渉者の提案書を見ると、「柴田町の未来を拓く図書館」実現のため▽まちの資源を活かし、活動をつなげる図書館▽ニーズを的確に反映し誰もが使いやすい図書館▽町民と一緒につくりあげる図書館▽これからのまちの施設をリードする、質の高い図書館―の4つのポイントを取組方針に掲げた。
テーマのうち施設概要では、人の流れを受け入れる円弧状の建物と広場、高さを抑えた落ち着いた児童館エリアなどを提案。屋根形状は隣接する郷土館との一体感を持たせるため、反りのある勾配屋根や切妻屋根を踏襲する。屋根および外壁、外構では、町のかつての城下町屋敷を想起させる素材を使用するとした。町のにぎわいが外から見えるようにし、にぎわいが連続する歩いて楽しいまちなみを実現させる。
既存図書館は収容可能冊数が少ないことや施設の老朽化などの理由から建て替えを進めるもので、建設予定地は「しばたの郷土館」北側の船岡西1の422の1ほか地内の敷地約5000平方b。
施設規模は延べ1500平方b(上限)を想定し、階数や構造、附属棟などは基本計画で決定する。基本構想によると、蔵書は8万冊(開架=5万冊、閉架=3万冊)を見込む。全体事業費は13億5000万円を試算している。
業務内容は、基本計画策定および基本・実施設計を作成する。計画策定では、検討委員会の企画、運営支援や図書館を核としたまちづくりの方向性・方針の検討などを行う。
履行期間は2025年10月末まで。委託料は1億1203万0600円(税込み)を上限としている。
今年10月までに基本計画を策定し、25年3月までに基本設計、同年10月までに実施設計を作成する。建設は26年2月に着手し、27年7月の完成、28年4月のオープンを目指す。
なお、基本構想策定支援業務はぎょうせい、設計プロポーザルのアドバイザリー業務は宮城県建築住宅センターにそれぞれ委託している。
提供:建設新聞社