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日刊建設タイムズ社
2024/02/28

【千葉】県は全工事でASP適用へ/ICT活用の課題など共有/23年度千葉県iコン推進連絡会

 関東地方整備局企画部、千葉国道事務所、首都国道事務所、利根川下流河川事務所、江戸川河川事務所、関東技術事務所、千葉県、千葉市、成田国際空港、千葉県建設業協会は27日、2023年度千葉県i―Construction推進連絡会を千葉国道事務所202会議室(一部ウェブ会議形式)で開催した。各機関におけるi―Constructionの取り組みを紹介したほか、課題などについて共有を図った。県は2023年度に52件のICT施工を実施。24年1月には、ICTの適用工種に基礎工、擁壁工、構造物工(橋梁上部工)を追加するなど、拡大を図っている。DXに関し、発注者が情報共有システム(ASP)の操作に慣れていないとして、今後は5000万円の上限を廃止して全ての工事を対象とし、実施件数を増やすとした。
 関東地方整備局企画部は、構造物工へのICT活用を推進しており、23年度に橋梁上部工を追加したほか、24年度以降に基礎工の適用範囲を拡大する。また、小規模工事に暗渠工を追加。中小建設業がICTを活用しやすくなるよう、小規模工事への適用拡大を図る。
 千葉国道事務所は、24年1月までにICT活用工事契約件数41件のうち9件でICT施工を実施した。また、BIM/CIMは、発注者指定型で一般土木工事4件とアスファルト舗装工事3件、受注者希望型でアスファルト舗装工事2件と橋梁補修工事4件だった。
 DXの活用状況として、ASP、遠隔臨場、管理系DX、所内の一部における無線LANを紹介。遠隔臨場による現場立ち会いが進んでいる一方で、ウェブ検査の実施が十分でないことなどを課題として挙げた。
 千葉市は公告件数77件のうち、5件でICT活用工事を実施。建築工事について、DXのさらなる活用に向け、23年4月にASP、また24年1月に遠隔臨場の試行導入を開始した。
 成田国際空港は、実施事例として、地上レーザー測量、ICT建機を用いた造成工事、遠隔臨場を用いた社内外手続きの効率化を紹介した。今後はICT活用工事およびBIM/CIMの適用範囲の拡大を目指す。
 千葉県建設業協会は、ICT活用工事について「全般的に発注者が認識不足」「小規模工事ではコストに見合わない」「CIM活用は発注者のメリットは大きいが受注者の負担が大きい」「BIM活用による公共工事のメリットが少ない」などの意見が寄せられていることを明らかにした。
 冒頭、藤井和久・千葉国道事務所長は「互いが持つ知見を共有し、高めあうことで、DXおよびi―Constructionの取り組みの深化を図りたい」と述べた。

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