日本工業経済新聞社(群馬)
2024/02/22
【群馬】11市の24年度当初予算案出揃う
前橋市を除く県内11市の2024年度当初予算案が出そろった。11市の普通建設事業費は合わせて813億769万7000円で対前年度比24・5%増。みどり市の173%増をはじめ、桐生市の69・2%増、渋川市の69・1%増、伊勢崎市の62・3%増と大型事業の発注を控える市で大幅増となり、計8市が増額した。減額となったのは高崎市(2・3%減)と太田市(7・7%減)、沼田市(34・4%減)。一般会計総額は5968億8400万円で、全市において上昇した。
11市のうち、普通建設事業費が対前年度比で増額となったのは8市、減額は3市という内訳。増額となった8市のうち大幅増となったのは、大型の建築事業を控えている市が多く、減額した市は大型事業に区切りがついたことを要因としているところもある。
普通建設事業費の増加額が最大だったのはみどり市。約44億円増の69億8503万円で、対前年度比173%増加した。かたくりの湯移転に伴う温泉施設整備、国民宿舎サンレイク草木の建て替え工事が増額の大半を占める。11市における建築関連では伊勢崎市の伊勢崎オートレース場選手宿舎建て替え、館林市のみなみこども園整備といった事業で工事が計画されている。
普通建設事業費が最も大きいのは高崎市で203億270万9000円、前年度比で2・3%の減となる。減額の要因は高浜クリーンセンターの建設工事が減少したことなどがあげられる。24年度予算案には、レストハウスの建設工事費や粕沢川雨水1号幹線といった建築、土木工事に関する予算が計上されている。また、今後の大型事業につながる設計等委託として、高崎駅東口ペデストリアンデッキ整備事業設計委託料3234万円、三郷多目的運動場(仮称)の整備に向けた設計委託料約2000万円や榛名湖水上ステージ整備設計等委託料約1800万円などがある。
普通建設事業費が前年度比で減額したのは高崎市と太田市、沼田市。沼田市は34・4%減の4億9210万円となる。減額の要因には旧久米亭洋館保存整備事業の完了や都市計画道路3・3・1環状線事業の用地買収の見通しがついたことなどをあげている。大型事業につながるものとしては横塚産業団地整備に向けた調査事業へ約4億5000万円を充ている。
一般会計予算は、11市全て増額となっている。前年度比でみどり市の25・7%増を筆頭に◇伊勢崎市=10・8%◇安中市=9・9%◇桐生市=9・3%◇藤岡市=7・1%−と続く。
なお、前橋市は2月の市長選挙で小川晶氏が当選したことから、必要経費のみを計上する暫定予算の計上となることが見込まれる。