国交省が公表した24年度公共工事設計労務単価を受けて、県土整備部は19日、県内主要12職種の新しい単価を取りまとめた。前年度に比べ7・2%増となり、全国平均の伸び率6・2%を上回った。
新単価は詳細が判明しだい、3月10日以降の調達公告から適用する。
労務単価は算定方式を見直して以来、12年連続して上昇しており、4月から時間外労働の上限規制が始まるのを踏まえ、必要な費用を反映させた。
県内主要12職種では、特殊作業員が前年度比8・0%(1600円)増の2万1600円、軽作業員は同8・6%(1200円)増の1万5200円と高い伸び率。また、運転手の「特殊」「一般」は、同7・6%〜8・4%増。交通誘導警備員Bは同9・8(1200円)増の1万3400円に引き上げられた。
また、調査・設計業務に適用する「設計業務委託等技術者単価」は、全職種平均が前年度比5・5%増の4万6880円となった。13年度から12年連続してアップし、上昇に転じた12年度に比べて50・0%伸びた。
同部は新単価を来月10日以降の公告から適用するとともに、特例措置で来月1日以降に旧単価の下で契約した工事、委託については変更契約に応じる。
新単価の公表を受けて、同部の小田原聡志部長は「2024年問題があり、引き上げられた単価を参考にして賃上げに取り組んでもらい、業界と一緒になって人材の確保に努めていきたい」とコメントした。
日刊建設工業新聞