愛媛県は一般会計に前年度比3・0%増の7283億円を計上する2024年度当初予算案を明らかにした。人口減少対策、DXの推進、防災・減災対策、地域経済の活性化の四つの重点政策を積極的に推進する。投資的経費は3・5%増の941億2300万円。また特別会計は2513億6900万円(0・2%増)、企業会計は694億1000万円(0・6%増)となっている。
重点施策のうち、防災・減災対策には127億4046万円を配分。2018年7月豪雨災害からの復興として農地再編復旧整備事業に4億0475万円を充て、玉津(宇和島市)、由良(松山市)、上浦(今治市)、立間(宇和島市)で園地の緩傾斜化や農道の整備などを推進する。さらに南海トラフ地震などへの備えとして、国補正の国土強靱(きょうじん)化5か年加速化対策に対応した12月補正予算294億円と一体的に編成。緊急輸送道路の整備や堤防補強などの河川整備、急傾斜施設の機能維持などを推進する県単独緊急防災・減災対策事業に43億1000万円、地震被害想定調査を県独自で実施する費用として9348万円などの事業費を確保した。
この他の主な建設関係の事業では、県立学校校舎等整備事業費26億8264万円、南レク公園再編事業費7567万円、久万高原庁舎整備事業費4億4748万円、公営住宅(北条地区)集約整備事業費5億9143万円、JR松山駅付近連続立体交差事業費20億0980万円、地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道整備事業費10億3053万円、県庁第二別館整備事業費27億5657万円、山鳥坂ダム建設費負担金12億7436万円、全国植樹祭開催準備費6508万円などを計上。
また新規で松山城北特別支援学校(仮称)整備事業に4億3371万円、県民文化会館南側県有地活用推進事業に5582万円、とべ動物園獣舎改修検討に800万円、新居浜警察署設計調査に1億5515万円、県立今治病院整備推進事業に3456万円の事業費を盛り込んだ。
予算案は2月22日開会の県議会定例会に上程する。
提供:建通新聞社