豊川市が設置する豊川市本庁舎等整備基本構想・基本計画策定委員会(宇野勇治委員長・愛知産業大学造形学部建築学科教授)は2月16日、豊川市役所本庁舎で第4回目の会合を開き、新本庁舎を北庁舎西側にある駐車場敷地に整備する方向性を示した。
2023年9月に策定した基本構想では、新本庁舎、北庁舎や防災センターが一体的に活用することを目的に、新庁舎の建設候補地をAエリア案「北庁舎の西側駐車場」、Bエリア案「本庁舎の南西側」、Cエリア案「現本庁舎跡地」の3案としていた。
今回の会合で、採用したAエリア案は、北庁舎の西側駐車場敷地に新本庁舎を整備した後、現本庁舎を解体するもの。1フロア面積を広く確保でき窓口部門を低層階に集約できる他、仮設庁舎が不要で工期が短縮でき、事業費が低減できる点などが評価された。
基本構想では、本庁舎の建て替え、北庁舎の改修、現本庁舎東側に隣接する分庁舎敷地の再整備に向けた基本的な考え方を示した。新本庁舎の規模は、国の算定基準に基づく試算として延べ約1万1000平方bから約1万6000平方bを算定しているが、公共施設適正配置計画の縮減目標面積が約1万2000平方bであることを踏まえ、適切な規模となるよう検討を進める。整備方針では、ユニバーサルデザインへの対応、再生可能エネルギー活用やZEB対応、屋外緑化などを盛り込んだ。また、新分庁舎は鉄骨造3階建て延べ3600平方bを想定している。
事業手法については、従来手法の分離発注方式や民間活力導入型のPFI方式などの検討を行う。従来手法により整備した場合のスケジュールは、先行して整備する新分庁舎につて、基本構想・計画を23年度内にまとめ、24年度に実施設計など、25年度に工事着手し、26年度に供用開始する予定。新本庁舎は、24年8月までに基本計画をまとめ、25年3月までに基本・実施設計に着手し、27年度の工事着手、29年度内の供用開始を想定している。北庁舎の大規模改修は本庁舎の供用開始後に着手する計画だ。
提供:建通新聞社