県24年度当初予算案 公共事業、経済対策補正と合わせ前年同期以上 県は、総額9742億1968万4000円の2024年度当初予算案をまとめた。このうち一般会計は7348億4938万円で、新型コロナウイルスの5類移行に伴う対策経費の減少などから前年度比2・2%のマイナスとなったが、5年連続で7000億円台を確保した。公共事業費は、23年度11月の経済対策補正予算と合わせて、前年同期と同規模以上を確保している。
13日に会見した大石賢吾知事は、今回の予算について「県民に、新たなビジョンの始動による期待感と、きめ細かな対応による安心感を抱いてもらえるように編成した」と説明。現在策定中の『新しい長崎県づくりのビジョン』実現に向け、まずはこども∞交流∞イノベーション∞食=\の分野で、複数の部局が連携・融合した特別事業を推進していく方針で、「初年度となる24年度は、基礎・土台づくりを中心に展開していく」(大石知事)。併せて、県総合計画の推進による各種課題へのきめ細かな対応も行う(主要事業は後日掲載)。
当初予算の公共事業費は765億9600万円で、前年度比2・7%のマイナスだが、経済対策補正予算と合わせると1136億4500万円となり、前年度当初+経済対策補正よりも0・7%7億5400万円増えている。県民生活の安全・安心の確保や、地域活性化に繋がる道路・河川などの整備を積極的に進めていく方針だ。
当初予算の公共事業費を主な事業区分別で見ると、道路街路事業が300億7200万円(前年度比4・7%増)、港湾事業が57億2800万円(8・9%減)、河川・砂防事業が92億0200万円(9・4%減増)、ダム事業が26億7700万円(15・2%減)、住宅・市街地事業が21億0500万円(16・7%減)、農業農村事業が64億4700万円(5・6%増)、造林・林道・治山事業が51億3100万円(9・4%減)、漁場整備事業が39億0500万円(4・6%減)、漁港事業が91億7400万円(7・5%増)を計上している。
特別・企業会計のうち、前年比で増加したのは、県営林(25・5%増の3億5048万円)と、小規模企業者等設備導入資金(11・2%増の2億8777万9000円)、長崎魚市場(6・4%増の2億6679万7000円)など。港湾施設整備は63億8663万7000円で9%減。