トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設新聞社
2024/02/19

【東北・山形】事業手法検討し、設計者選定へ/山形市立病院済生館の新病院整備基本計画案

 山形市立病院済生館は、整備スケジュールや概算事業費を盛り込んだ新病院整備基本計画(案)を示した。同案に対して3月14日までパブリックコメントを受け付ける。基本計画策定等支援業務は病院システムが担当している。
 山形市七日町1の3の26地内にある同病院は、SRC造地下2階地上11階建て、延べ4万3527・7平方b規模で1992年度に完成した。2030年度に法定耐用年数を迎えることに加えて、狭あい化が進んでいることから、親水広場などがある現敷地北側に新病院を整備する計画だ。
 基本計画案によると、狭あい化を解消するため、新病院の規模は現病院より拡大した延べ4万7925平方b程度、別棟となる看護学院は既存と同規模の1273平方b、合計4万9198平方b程度を試算しており、来年度に詳細な検討を行い確定させる。病床数は、将来の人口減少傾向などを踏まえて、病床数は450床程度を見込み、うち個室は180床程度確保する。診療科は現状維持の計31診療科を想定している。
 整備方針は、患者・来院者の視点に寄り添いバリアフリー・ユニバーサルデザインを採用し、プライバシーに配慮した診察室やロボット手術などにも対応可能な最先端の手術室を配置する。感染拡大時に専用病棟や外来などを確保できるよう柔軟な院内構造とし、免震構造を採用して災害拠点病院機能も維持するなど防災機能を十分に備える施設を目指す。
 整備手法は、従来の設計・施工分離発注方式、DB方式、ECI方式が望ましいと考え、来年度に検討を進め最適な手法の選定を進めていく。
 今後のスケジュールは、来年度から設計与条件の詳細検討、整備手法の検討などに充て、基本設計の設計者選定に着手する。当初予算案では、4497万4000円を事業費に計上しており、基本設計費として2億8000万円を限度額とする債務負担行為を設定している(期間=24〜25年度)。25年から基本設計に着手し、26年度は実施方針および施工者の選定を進めて、27年度から30年度までの期間で工事を進めていく。31年度の開院を目指し、完成後は既存病院の解体工事や外構工事に着手する予定だ。
 概算事業費は、建設工事費が357億8394万5000円、設計費が9億6775万6000円、敷地調査費が4253万1000円で、医療機器・什器・医療情報システムなどを含めた総額は445億5636万9000円を試算している。

 提供:建設新聞社