独立行政法人労働者健康安全機構は、横浜市港北区にある横浜労災病院を敷地内で建て替える。2024〜25年度に基本計画の策定、25〜27年度に基本・実施設計を進め、28年度に建築工事に着手。30年度の開院を目指す。総事業費は473億円を見込む。
新病棟の規模と病床数は、既存施設と同程度を見込む。既存の施設は、地下1階地上10階建ての病棟と地下1階地上4階建ての中央診療棟、地下1階地上5階建ての管理棟の3棟で構成し、総延べ床面積は6万8875平方b。病床数は650床。
機構が策定する基本構想によると、新病院では救急医療や周産期医療、地域がん診察の機能を拡充するという。基本構想を踏まえて、24年度早期に委託する基本計画の策定業務で、具体的な規模感の他、事業手法を検討する。
事業費の内訳は、設計・工事監理が17億円、本体工事が432億円、既存病棟の解体などが24億円。
本年度内に横浜市と建て替えに関する基本協定を締結。設計・工事監理費は2分の1、本体工事費は10分の1の補助を受ける。
横浜労災病院は、港北区や都筑区、鶴見区のある北東部方面の医療を支える地域中核病院の一つ。救急や小児の医療に加えて、災害拠点の役割を担う。1991年6月に開院した。
開院から30年が経過して老朽化が進んでいるため、駐車場などを活用して、敷地内で建て替える。新病院の開院後に既存病棟は解体する予定だ。
所在地は港北区小机町3211で、敷地面積は約6万3000平方b。横浜市の市有地を無償で借り受けている。
提供:建通新聞社