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鹿児島建設新聞
2024/02/16

【鹿児島】県内の自衛隊施設強靭化/建替250棟 改修104棟

 九州防衛局熊本防衛支局は、このほど示した県内の自衛隊施設強靭化に向けた事業計画で、最適化事業(既存施設の更新等)の対象となる建物棟数を354棟と概算した。内訳は、建て替えが250棟、改修は104棟。建て替え対象のうち、延床面積5000u以上の建物は海上自衛隊鹿屋航空基地に6棟、陸上自衛隊川内駐屯地に1棟ある。同支局では今後、マスタープランの策定を進めながら、事業内容を詰めていく方針だ。
 最適化事業は、国の防衛力整備計画に基づいて行う自衛隊施設強靭化の柱の一つ。各基地・駐屯地等が保有する建物やライフラインなどの現状を把握・評価し、施設の機能や重要度に応じた構造強化、離隔距離確保のための再配置・集約化、老朽改修の計画、省エネ対策等を含んだマスタープランを策定し、運用上重要な施設から事業に着手する。
 県内の主な自衛隊施設は9カ所あり、建物の総数は462棟。建設年代別では、築40年以上の建物(旧耐震基準)が141棟、築20年以上40年未満の建物は213棟−などとなっている。
 総数462棟のうち、建て替えの対象(目安)としたのは鹿屋航空基地の124棟をはじめ、陸上自衛隊の国分駐屯地36棟、川内駐屯地28棟、航空自衛隊の下甑島分屯基地と沖永良部島分屯基地の各17棟−など計250棟。規模別では、5000u以上7棟(鹿屋6、川内1)のほか、3000u以上5000u未満2棟(下甑島、国分)、1000u以上3000u未満15棟(鹿屋13、国分2)−などに区分した。
 改修を見込んでいるのは、鹿屋航空基地62棟、下甑島分屯基地11棟、国分駐屯地10棟−など計104棟。規模別では、5000u以上1棟(鹿屋)、3000u以上5000u未満4棟(鹿屋2、川内1、国分1)−などを挙げた。
 入札・契約は、基地ごとなどの大型発注とし、ECI方式(設計段階から施工予定者の技術力とノウハウを投入)や設計付工事発注方式を採用。参加要件は地元企業の活用に配慮し、JVの構成員数制限も緩和する方針だ。
 事業は、建て替え、改修とも最多の棟数を有する鹿屋航空基地を先行。近く総合的な設計(単体またはJV、事業規模15億円以上30億円未満)にかかる公募型プロポーザルの実施要領を公告する。追って4月には、ECI方式による技術協力業務(単体またはJV、対象工事規模500億円以上700億円未満)のプロポ要領も公告する。


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