日本工業経済新聞社(埼玉)
2024/02/15
【埼玉】蕨市、24年度当初予算案を公表
蕨市(頼英雄市長)は2024年度当初予算案を公表した。一般会計全体では、前年度比1・8%増となる282億円を確保。主だった工事としては、西小学校など計3校体育館への空調整備費1億9480万円、東小など3校トイレ改修設計費3760万5000円などを計上。また、市役所仮設庁舎跡地の利活用検討委託費1384万8000円を編成した。
23年度は新庁舎が供用を開始したほか、蕨駅西口再開発の本体工事が着工し、市立病院建て替えの基本計画策定が動き出すなど大型事業が次々と進行した。続く24年度当初予算では、これらの事業を着実に実施していきつつ、「安心・にぎわい・未来」の3点を創出するための費用を編成。一般会計では過去最大の規模を確保した形となる。
3点のうち「安心」の観点では、主に重要施設配水管の耐震を推進する方針。当初予算で計上した2億9474万円、23年度予算から繰り越す見込みの2億7560万5000円を充て、耐震化を進めていく。また水害対策として土のうステーション増設、防犯対策では防犯カメラ増設などを進める考えだ。
「にぎわい」の創出に当たっては、新庁舎が開庁を迎えたことに伴い、中山道沿いにある市役所仮設庁舎跡地の利活用検討へ着手する。地域課題の整理や市場調査、土地の利活用方法などを検討することで、新たなにぎわい交流拠点整備の可能性を探る見通しだ。
「未来」の視点では、快適な教育環境整備を推進する考え。過年度から進めていた学校体育館への空調整備について、最後の工事となる西・中央東・塚越小学校分の工事費を確保している。例年通りであれば、予算可決後は4〜5月をめどに各校の工事を個別発注する可能性が高い。
学校関係ではさらに、学校トイレの改修に向けた予算も措置。東・南・中央小の3校分の改修設計費を組み込んだ。仕様をまとめた後、25年度に施工する流れを見込む。
主要な工事としてはこのほか、水道事業会計で浄水場監視制御設備改修工事に3カ年継続費3億2830万6000円を計上した。内訳は▽24年度=0円▽25年度=1億9093万8000円▽26年度=1億3736万8000円――となる。