富山県の第1回新庄川橋架替事業設計施工検討委員会が13日、県防災危機管理センターで開かれ、判明した地質条件を踏まえ、改めて基礎・橋梁形式、施工・仮設工法の選定を進める方針が示された。
国道415号新庄川橋の架け替えにあたり、橋梁整備や旧橋撤去の設計、工法・施工計画の見直しに向け、技術的な検討を行う。冒頭、市井昌彦土木部長は「想定よりも支持層が深く、地盤が複雑であることが判明し、現場条件を克服するため橋梁の基礎や仮設工について工事の規模、事業費がかなり大きくなると懸念され、立ち戻って計画を見直す必要がある。設計・施工がより合理的・経済的なものとなるよう専門的な見地から技術的な提案をいただきたい」とあいさつ。学識経験者の委員5人で構成し、委員長に伊藤始富山県立大学教授を選出した。
庄川河口部に架かる新庄川橋は、上流側の旧橋(1938年建設)と下流側の新橋(73年建設)の2橋で構成。老朽化に伴い、国の庄川河川整備計画にあわせ、新庄川橋と隣接する万葉線鉄道橋を一体的に架け替える。事業区間は延長1100メートルで、新橋梁部が7径間鋼箱桁橋400メートル、幅員18・06メートル、下部工8基。総事業費は140億円。地盤の影響により橋脚基礎工や仮設工で難工事が見込まれることから、見直し検討し、施工の合理化やコスト縮減を図る。