糸魚川市は、DBO方式「駅北子育て支援複合施設整備事業」の実施方針と要求水準書案の概要をまとめ、7日の総務文教常任委員会で示した。
それによると、事業者は公募型プロポーザルで選定。建設工事、設計、維持管理業務、運営業務それぞれに当たる企業で構成されたグループを対象とする。市内に本社を有する企業を1社以上含む必要がある。
主な資格は、建設工事が市建設工事入札参加資格者名簿に建築A等級で登載され、2013年度以降に延べ2000平方メートル以上の公共施設の施工実績があることなど。地域要件は市内に本社で、JVの場合は最低1社がそれを満たしている必要がある。設計は市建設コンサルタント入札参加資格者名簿に登載されていることなど。13年度以降に延べ2000平方メートル以上の公共施設に係る基本・実施設計の元請け実績も求め、JVの場合は最低1社がそれを満たさなければならない。
このほか、維持管理および運営業務は市業務委託等契約希望者名簿に登載など。以上のいずれにも当てはまらないその他業務に当たる者が参加する場合は、市工事・建設コンサル、業務委託等契約希望者名簿、物品入札参加資格者名簿に登載されている必要がある。
提案上限額は17億4200万円、内訳は設計・建設に12億4200万円、維持管理・運営に5億円(いずれも税込み)。
スケジュールは債務負担行為設定に関する議案を3月定例会に諮り、4月に募集要項を公表。参加表明書は5月、提案書は9月に受付。10月にプレゼン・ヒアリングを行い、同月下旬に優先交渉権者を決定、公表および基本協定締結。市議会12月定例会で請負承認を得て設計委託契約締結。25年1月から26年5月ごろまで設計を行った後、建設工事仮契約。26年度市議会6月定例会で承認後に本契約を結び、28年2月ごろまで工事を実施、3月ごろに供用開始となる。なお、前記の募集で事業者が選定できなかった場合はDBO方式から指定管理者制度に移行。
他方、予定地に建つ旧東北電力糸魚川営業所の解体は25年9月ごろ着工し、子育て支援施設着工までに完了させる。
糸魚川市駅北大火からの復興の一環で、にぎわいの拠点施設として整備するもの。規模はS造2階建て延べ2000平方メートル程度とする計画。場所は旧東北電力糸魚川営業所跡と旧井上商会倉庫跡などを含む敷地面積約1498・44平方メートル。
基本計画策定業務はアール・アイ・エー(東京都港区)、旧東北電力ビル解体設計はT・古畑建築設計・シグマ建築設計事務所JVが担当。