米子市が県と共同でPFI(BTO方式)手法によって進める米子新体育館「米子アリーナ」整備事業で、事業者の優先交渉権者を、美保テクノスを代表企業とするグループに決めた。提案審査書類の審査、プレゼンを経て選定。市は今月中に基本協定を締結、3月定例市議会に契約締結案を諮り、認められれば、事業本契約を結ぶ。
グループは同社のほか、梓設計、桑本建築設計事務所、平設計、さんびる、山陰酸素工業、ダイキンHVACソリューション中四国、八千代エンジニヤリング、大和リース、SKSS、TKSSの11社で構成。提案上限価格104億8115万9000円に対し、104億8025万7102円を示した。
審査は総合評価点を1000点とし、内訳は性能審査750点、価格審査250点。
講評、客観的評価結果は今月下旬に公表予定だが、市によると、同グループの総合評価点は733・86点(性能審査491・45点、価格審査242・41点)。審査に臨んだもう1グループの681・81点(性能審査431・81点、価格審査250・00点)を上回った。配置、外観、機能、予防保全を充実させて修繕の効率化を図り、ライフサイクルコストを抑制する管理運営面のほか、代表企業を県内企業が務めるなど、県内本社企業の出資比率が77%と極めて高く、解体・建設工事の約72億円を地元発注とする方針であることといった地域貢献策が評価されたという。
新体育館は、県立米子産業体育館、米子市民体育館、米子市営武道館を統廃合し、現在の市民体育館一帯に建設する計画。メインアリーナ、サブアリーナ、武道場など延べ床面積1万2000平方b程度で構成し、バリアフリー、ユニバーサルデザイン対応、プロスポーツや全国大会の開催が可能な施設とする。事業は、新体育館建設に加え、同体育館を含む東山公園内11施設の維持管理業務、運営業務など。事業期間は今年4月から2042年3月末まで。
日刊建設工業新聞