川崎市は、堤根処理センターの建て替えに向けた条例環境影響評価準備書の縦覧を開始し、建設するごみ焼却処理施設の計画を明らかにした。既存施設を解体した跡地に鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て延べ約3万平方bの新たなごみ焼却処理施設を建設。公害防止対策として最新の排ガス処理設備を導入するため、既存施設に比べて大きくなる。建設工事は設計・施工一括で、2027年4月に総合評価一般競争入札を公告する予定だ。
堤根処理センターは既存のごみ焼却処理施設がある堤根敷地と道路を挟んだ柳町敷地に分かれる。既存処理施設の規模は鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造5階建て延べ約1万7000平方bで、1979年に建設された。市は4カ所の処理センターのうち3カ所を稼働しながら1カ所を建て替える3処理センター体制を取っており、本年度に建て替えが完了する橘処理センターの次に着手する施設として堤根処理センターの建て替えを検討してきた。
堤根敷地に建設するごみ焼却処理施設の規模は鉄骨鉄筋コンクリートまたは鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て延べ約2万7100平方b、高さは約39b。ランプウエイや計量棟(搬入)も含む。
ごみ処理の規模は1日当たり500d、処理方式はストーカ式を計画。発電設備を設置して施設内で利用し、余剰電力は売電する。蒸気は隣接する堤根余熱利用市民施設(ヨネッティー堤根)に供給する予定だ。
同じく堤根敷地内に整備する計量棟(搬出)は鉄骨造平屋約80平方b、洗車場・車庫は鉄骨造平屋約470平方b。洗車場は2台分、車庫は6台分を確保する。処理施設の南西側に設ける煙突の高さは約100bを見込む。
柳町敷地に建設する車庫・倉庫の規模は鉄骨造2階建て延べ約1380平方b、高さは約10b。1階に車庫、2階に倉庫を設ける。
既存施設の解体工事や準備工事、仮設工事、基本・実施設計などを含めた建て替えにかかる事業期間は約10年を想定する。柳町敷地は25年度、堤根敷地は26年度に解体工事を別途発注する見通しだ。
所在地は堤根敷地が川崎区堤根52、柳町敷地が幸区柳町74ノ3。
提供:建通新聞社