能登半島地震富山県復旧・復興本部員会議が2日、県防災危機管理センターで開かれ、3月下旬に復旧・復興に向けたロードマップを策定することが示された。
災害対策本部で応急業務にあたっていたが、1月26日に市町村が設置するすべての避難所が閉鎖したことから、復旧・復興本部に切り替えた。新田八朗知事は、「本部に4つの検討チームを設置し、被災者に寄り添ったきめ細やかな支援を行うとともに、今後のビジョンを示すためにロードマップの検討を進める。本部のもと総力を挙げ、市町村とも力を合わせて、被災者の生活支援、インフラ復旧、県内産業の復興に取り組み、被害が甚大な石川県に対し応援していく」と述べた。
検討チームは、▽くらし・生活再建▽公共インフラ復旧・再構築▽地域産業再生▽広域連携−の4つ。災害状況と対応方針を整理し、2月下旬にロードマップの骨子、3月下旬に中間とりまとめを行い、4月以降は状況に応じて見直す。公共土木施設については、3月からの国査定に向けて現地調査を実施。氷見市内のパイプラインは、目視点検調査を終え、復旧作業を進めていることが報告された。
県内の被害状況は、住家が全壊87件、半壊248件、一部破損5106件、未分類617件。県管理の公共土木施設では195カ所が被災。内訳は、道路77カ所、河川15カ所、砂防12カ所、港湾71カ所、公園11カ所、下水道6カ所、県営住宅3カ所。農林水産関係は、農業82カ所、土地改良2098カ所、森林林業44カ所、水産業85カ所。