トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(岡山)
2024/02/05

【岡山】県備前県民局 吉井川鴨越堰の設備更新

 岡山県備前県民局は、吉井川下流の水利施設「鴨越堰」の設備更新の実施設計を進めている。2023年度末までに完了させる。設計の中で仮設方法など検討中のことから、現時点での着工時期は未定としている。複数年かけての整備が想定されている。総事業費は4億7000万円を見込む。
 鴨越堰は、吉井川両護岸に渡る延長310b。右岸側から土砂吐ゲート1門(延長10b、高さ2・9b)、排砂ゲート1門(延長18・28b、高さ2・25b)、洪水吐ゲード3門(各延長40b、高さ2・25b)、放射型の魚道がある固定部、舟通しゲート1門(延長7b、高さ2・9b)と、固定部を除く6門のゲートが設置されている。
 設備更新工事は、機能維持と長寿命化を目的にしており、機械設備としてこれら全ゲートの油圧配管(シリンダー)の更新、電気設備として引込盤、受電遮断器盤、主変圧器盤、低圧電灯盤、電気防食設備を更新する。仮設計画が工事個所の河川の一部止水なども想定されるため工夫が必要、仮設工法次第で工期にも影響する。工事手順としては、最も重要な洪水吐ゲートからの着手、出水期(6〜10月)を外して仮設、本設備工事と進める見通し。実施設計は内外エンジニアリング(岡山市北区)が担当している。
 なお、1995〜2000年の改修事業で同種工事を行っており、今回が設置以降2回目となる他、17〜20年度には鴨越堰1期地区としてゲート制御などの水管理システム関係の整備を現地の管理棟で実施した。
 鴨越堰は、農業用水や工業用水、上水道などの水利施設として1967年に建設、瀬戸内市、岡山県広域水道企業団、国立印刷局岡山工場、アテナ製紙、日本エクスラン工業の5者が利水権者で、西大寺土地改良区が協定締結により受託管理者となっている。施設の受益面積はJR赤穂線以南(一部北側含む)の百間川と吉井川に挟まれた地区約1490fで、水利施設としては規模も大きく重要な施設。

提供:建通新聞社